[2021年4月23日]
現時点で、日本の祝日は16日あります。1月2回、2月2回、3月1回、4月1回、5月3回、7月1回、
8月1回、9月2回、10月1回、11月2回・・・と、「国民の祝日に関する法律」で決まっています。
特に、5月の3回は3日・4日・5日が「憲法記念日」「みどりの日」「こどもの日」で連続しており、
場合によっては4月29日の「昭和の日」や土日までを含め、ゴールデンウィークと呼ばれます。
GWの名称は幾つか説がある様です。最近ではゴールデンタイムと言うとTV用語の様にも
聞こえますが、初期はラジオの聴取率の高くなる時間帯を指す言葉だった様です。そこからの
派生とされたり、或いは映画会社の大映と松竹が1951年に合作した映画のキャッチコピーから
広まった・・・などと言われている様です。
GWの核となる3日・4日・5日の「憲法記念日」「みどりの日」「こどもの日」ですが、ご存じの様に
4日が「みどりの日」となったのは2007年〜で、それ以前の1989年〜2006年までの「みどりの日」
は4月29日:昭和天皇の生誕日でした。昭和から平成への移行に際して、昭和の天皇誕生日を
祝日として残し、名称を改めた訳です。2007年以降、4月29日の祝日は「昭和の日」となりました。
5月5日は「こどもの日」、古くは五節句の1つ:端午の節句でした。また3日の「憲法記念日」は
現行の日本国憲法が施行された日に当たります。憲法などの重大な法令が施行されるには
【発布⇒施行】まで半年を待たねばなりません。∴5/3の六ヶ月前に当たる11月3日に現憲法は
発布されました、文化の日です。では何故?憲法の発布が3日だったのでしょう。1日や5日でも
10日や11日でも良かったのでは?ないでしょうか。
これまた諸説ある様ですが、その中で見落としてはいけない事実として、11月3日は明治天皇の
生誕日と言う事です。大正〜戦前は明治節、明治時代の天長節が11月3日です。
さて、ここで思い出して頂きたいのがハッピーマンデー制度です。
祝日の一部を従来の固定日から特定週の月曜日に移動させる事としたもので、原型は米国の
【月曜休日統一法:Uniform Monday Holiday Act】に求められます。合衆国法典で規定された
祝日を月曜日へ移動させるための法律です。
1月15日:成人の日⇒1月第2月曜日
7月20日:海の日⇒7月第3月曜日
9月15日:敬老の日⇒9月第3月曜日
10月10日:体育の日⇒10月第2月曜日:スポーツの日…1964年の東京オリンピック開会日
しかし、月曜に移動していない祝日もあります。元旦(1/1)・天皇誕生日(2/23)・春分の日(3/20頃)
と秋分の日(9/23頃)、GW中の4/29・5/3・5/4・5/5の8日間は仕方無いとして、上記のHMの4日を
加えても、月曜日に移行していない休日は16日-(8日+4日)で、4日分あります。
非移動組は2/11(建国記念日)・8/11(山の日)・11/3(文化の日)・11/23(勤労感謝の日)の4日です。
これらのうち、「文化の日」関連は上記の様です。8月11日の「山の日」は祝日法にもその由来が
明記されていません。設定の思惑として、夏期のお盆への連結の容易性があった言われます。
しかし、8/9は長崎原爆投下日、8/12は日航機墜落日…などの諸事情で11日となった様です。
8月は敗戦の月ですので、Happy_Mondayとして移動させるのも諸事剣呑なのかもしれません。
残る2日は2/11日と11/23ですが、勤労感謝の日は何故?「勤労に感謝する日」なのかと言うと、
皇室行事の新嘗祭の日に相当します。新嘗祭は宮中祭祀の大祭のひとつで、その年に収穫
された新穀を神々にお供えし、感謝の奉告を行い、これらの供え物を神からの賜りものとして
天皇も食する儀式…収穫祭の様な性格を持っているので、勤労や収穫・豊作に感謝する日:
北米のThanksgiving Day(米国:11月の第4木曜日、カナダ:10月の第2月曜日)も似ています。
最後の2月11日:建国記念日は、戦前の紀元節…この日付は日本書紀で神武天皇が即位した
とされる紀元前660年(神武天皇元年)1月1日 を明治に入り新暦に換算した日付…だそうです。
この周辺の事情は、日本の明治における太陽暦(グレゴリオ暦)導入【明治5年⇒6年】と併せて、
厄介ですが、調べてみても面白いかもしれません。明治5年12/2の翌日が明治6年1/1です。
紀元前660年は周王室東遷後の春秋時代、未だ孔子の生誕前、日本では弥生時代です。