[2021年10月9日]
昔、「ひらやま」と10回言ってもらった後に、『地球で一番高い山はナ二?』と問い掛けるクイズが
ありました。勿論、答えは「ひらやま」でも「ヒマラヤ」でもなく…正解は「エベレスト」です。
ヒマラヤ山脈にあるエベレスト山は標高8848mの最高峰です。ところが、自転している地球では
北極・南極に比べ、赤道に近い所の方が遠心力の為、少しだけ地球の中心から遠くなっています。
南米:エクアドルの首都キトから南南西側の150km程にある、エクアドルの最高峰:チンボラソは
標高6268m、エクアドル共和国のほぼ中央に位置するアンデス山脈の火山で、現地の言葉では
「青い雪」を意味しているそうです。また、エクアドルはスペイン語の「赤道」に由来する国名です。
赤道は首都キトの北:約23km辺りですので、チンボラソと赤道とは約170km程度の距離です。
赤道至近のチンボラソに対して、エベレストは北緯で約28度の辺りです。赤道との位置関係の
違いは各山頂と地球中心との距離の差に反映されます。標高ではチンボラソよりエベレストの
方が約2,580m高い計算ですが、赤道付近は自転の影響で半径が大きく、海水面も高くなる為、
地球中心からの距離は…チンボラソ:約 6384km、エベレスト:約 6382kmとなり、約 2km 程度
チンボラソの方が遠くなる…と言われている様です。
2km 程ですが、チンボラソ山頂はエベレストよりも宇宙に近い訳です。また、最も深い地点は
太平洋 マリアナ諸島の東側のマリアナ海溝で、最深部は海面下10924m…とされています。
更に視点を変えて、実測での推定値は赤道半径では約 6378.1 km 、北極〜南極間の地球の
極半径は約 6356.8 km なので、赤道半径は極半径よりも約 21.3 km 程長い事になります。
仮に、マリアナ海溝最深部を10924m➡11kmとし、
チンボラソ山頂を6268m+2000m=8268mや、エベレスト山頂の8848mを➡9kmとすると、
地球の凸凹は11km + 9km=20kmと仮定できます。また、上記の様に地球の縦と横の差は
約 21.3kmですが、これも便宜上…約20kmの差と仮定します。では、異なる推計値から観た
これら約 20km の差は地球規模のスケールではどの程度の感覚なのでしょう。
赤道部の半径:約6378kmを半径5?の円(直径:10cm)と考えると、20kmは6378kmの約 0.3%
なので、半径5?の円(直径:10cm)では、0.015678cm ➡ 約 0.16mm …の様に計算できます。
机上の計算では、直径10cm の円をノートにコンパスで描いた場合、結論として地球の凸凹は
鉛筆の芯やボールペンのインクの太さにも満たない【幅】になってしまうハズです。
どうやら…計算上での地球は本当に【丸い】様ですが、ここからはオマケです。
仮に、赤道を一周する形で地表に「紐」を掛けた…とします。この紐をどこか一か所だけ切って、
そこに長さ20cm だけ別の紐を加えてみます。この20cm だけ伸びた紐は、平均して地表からは
どの程度離れる事になるでしょう?…つまり、20cm 伸びた紐と地表との距離はどの位でしょう。
今、地球の半径を【B キロメートル】として、地球の円周の長さは「直径×3.14」で、3.14をπと置くと、
2 × B × π= 【2Bπ】キロメートル…です。
20cm の長さをソコに加えると、2Bπキロメートル + 20センチメートル になります。
ここで、20cm の長さを加えてできる『仮想の円:K』の半径を【N キロメートル】とします。
仮想円:K の円周も同様に計算すると…2 × N × π=【2Nπ】キロメートル…がその長さです。
故に、【2Nπキロメートル = 2Bπキロメートル + 20 センチメートル】…が成り立ちます。
↓
2Nπ=2Bπ + 20
2Nπ=2(Bπ + 10)
Nπ= Bπ + 10
Nπ−Bπ= 10
π(N−B)= 10
N−B = 10 ÷ π
N−B ≒ 10 ÷ 3.14
N−B ≒ 3.18
よって、地球と仮想円:Kとの半径の差は約 3cm となり、全長で20cm 延ばされた紐は、
赤道全周で約 3cm 程地面から浮く計算です。【20 ÷ 2 ÷ 3.14 】…つまり、この式は
円周 20cm の円の半径を求める計算と何も変わらない…と言う事になります。