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Andante (アンダンテ) 
音 羽 教 室 1:1個別指導専科

[2021年11月28日]

79号:【フレ〜! フレ〜!】

「坂の上の雲」(NHK:テレビドラマ) 冒頭ナレーションから

まことに小さな国が、開化期を迎えようとしている。小さなといえば、
明治初年の日本ほど小さな国はなかったであろう。産業といえば農業しかなく、
人材といえば三百年の間、読書階級であった旧士族しかなかった。
明治維新によって、日本人ははじめて近代的な「国家」というものをもった。
誰もが「国民」になった。不慣れながら「国民」になった日本人たちは、
日本史上の最初の体験者としてその新鮮さに昂揚した。
この痛々しいばかりの昂揚がわからなければ、この段階の歴史はわからない。

社会のどういう階層のどういう家の子でも、ある一定の資格を取るために
必要な記憶力と根気さえあれば、博士にも官吏にも軍人にも教師にもなりえた
この時代の明るさは、こういう楽天主義から来ている。

今から思えば実に滑稽なことに、米と絹の他に主要産業のないこの国家の連中が
ヨーロッパ先進国と同じ海軍を持とうとした。陸軍も同様である。
財政が成り立つはずは無い。が、ともかくも
近代国家を創り上げようというのは、もともと維新成立の大目的であったし、
維新後の新国民達の「少年のような希望」であった。


色々に解釈できるシナリオですから、敢えて我流の解釈を行えば、
弱者の杖とも糧ともなるのは、「昂揚」と「楽天主義」に「希望」?…で、しょうか。

しかし、私共:教務スタッフは試験も受験も受けられない、言わば応援団です。
スタッフ各員が様々な体験や経験を持っているとしても、それら体験・経験は
各生徒やご家庭に伝達され、理解され、実施されなければ、ただの空論です。
一般論としても、他者を信用するのは…容易ではない、難事です。

「フレフレ少女」 原作:橋本裕志・渡辺謙作 漫画:よしづきくみち

諸君―‼       何をうつむいている―⁈
諸君‼         我々は何を応援しに来た⁈
勘違いするな!  我々は何も野球の試合を応援しに来たんじゃないぞ‼
我々は、ただ懸命に戦う「○○高校の仲間」を応援しに来たんだ!!!


野球をご存じない方には解りにくいかもしれません。上記の場面は9回裏の攻撃、
2アウト・走者無し。敗戦濃厚なドン詰まり:ギリギリの状況下で、女性応援団長が
味方高校の応援席を鼓舞するシーンです。気合・根性ではなく、多分…誠意です。

味方の勝利を願うのは当然の事です。ともすれば、コーチもベンチもスタンドも
勝つ事だけに執着してしまう傾向は否定できません。でも、少し引いて俯瞰すると、
本当は選手たちや友人・知己の応援に来ていた事実を再認識できるハズです。
私共:教務スタッフも、合格を願い、奮闘している生徒を応援したいものです。

なお、タイトルの『フレフレ』⇒【フレ〜、フレ〜】に関しては、明治期の早稲田大学
野球部が、初の米国視察の帰国に際して持ち帰った米国風のスタンド応援が最初
との説があります。語源は英語のhurray (万歳・やった)・hurrah (万歳・愉快)などと
されている様ですが、『奮え〜!』から…との俗説を耳にした事もあります。