[2024年5月22日]
久々のクイズ形式です。元々英語のquiz:クイズと言う語は語源自体が定かではない様で、今でも
quizzicalは「いぶかしげな・奇妙な」ですが、古くは「変な人」を指す単語だったらしいのがquizです。
今回の出題は漢字の訓読を試題・本題に各10問:計20問です。
では、先ずはお試しの方から、お願いします。
【試題】
?:生憎( )、?:遍く( )、?:予め( )、?:概ね( )、?:凡そ( )、
?:頻りに( )、?:確り( )、?:甚だ( )、?:殆ど( )、?:僅かに( )
お試し・腕試し・試運転なので、ヒントも何も無い様にも見えますが、実はヒントは出題順です。
手始めなので、8問以上の正解が欲しい所なのかもしれませんが、続いて本番です。
【本題】
?:齷齪( )、?:可惜( )、?:強ち( )、?:徐に( )、?:悉く( )、
?:忽ち( )、?:偏に( )、?:軈て( )、?:稍々( )、?:漸う( )
いかがでしたでしょうか?
後半の出題はかなりレアだったかもしれませんので、6問以上でクリアでしょうか?
20問中:14問…7割が及第圏内と言う事で、この及第と言う語も律令期からの策試の用語です。
解き終えた皆様には既に気付かれているかとも拝察致しますが、上記の20問は副詞、または
副詞に関する類語のカテゴリーです。今回の出題は各語の訓読を問うと言うより、むしろ各語の
意味・用途そのものが、特に中高生に関して、希薄化している気配を感じるからです。かえって
内進試験の厳しい私立小6生の方が、高校受験予定の中学生より解っているかもしれません。
勝手な推測をすると、その差はおそらくは使用頻度・日常使い数などの差ではないでしょうか?
新しい副詞的な単語は時流次第で生と滅とを繰り返していますが、従来的な上段のクイズの
様な単語は教科書などでは普通に目にすることはあっても、日常的には影の薄さを感じます。
中受・高受の私立校の一部では、敢えて副詞や連体詞の出題を課す入試も見受けられます。
中には、副詞の呼応が出来ない・わからない・知らない…そんな中高生まで確認できます。
時代の流れと言えば、それまでですが、きっと友人同士の場面だけでなく、生活の全般で副詞の
使用数や頻度が激減している様な気がします。詰まる所、コレは年長者側の問題と言えそうです。
例えば、教室側としては生徒と話す時に、煙たがられても、副詞を挿入する事…などでしょうか?
副詞や文語に限らず、教科によらず、学習は生活や将来に資するものであって欲しいですから。
【解答】
?あいにく・?あまねく・?あらかじめ・?おおむね・?およそ/おおよそ
?しきりに・?しっかり・?はなはだ・?ほとんど・?わずかに
?あくせく・?あたら・?あながち・?おもむろに・?ことごとく
?たちまち・?ひとえに・?やがて・?やや・?ようよう
*ヒントは五十音順でした。