[2025年4月24日]
新年度が始まり、進学した生徒の皆さんは部活選びの時期に入っています。
教室では各生徒の課外活動や部活が決まらないと、指導日時が確定できません。
もう暫く、5月迄は稍々流動的な指導日程が続く日々となりそうです。
今年の新中学1年生は区立・私立・国立に各1名の計3名が継続指導。
高校受験生は3名でしたが、3名共に受験後に退会。1名は推薦で、他の2名も
志望の都立高に合格。この状況で、3名全員の退会は音羽教室としてはかなり
珍しい事態で、4月現在で高校1年生は在籍しておりません。
1:1の個別指導ですから、まんべんなく各学年に生徒が在籍しているはずも無く、
また志望校に関してもそれは同様で、日比谷・巣鴨・城北や国立に受かる年度も
ある代わりに、標準的な高校が多かったり、高校受験生不在の年もあり得ます。
来年の大学受験生は今春と同程度の3〜4名の想定です。推薦も昨年度と同様に
来春は2名くらいを想定しています。大受生中5〜6割の推薦比率は、ほぼ全国の
水準と同程度…と言う事になります。
周知の通り、中⇒高の受験で、私立の併願を頂く際に有効なのは内申点:通知表
であり、都立高受験の際には多くの都立高で3割が内申点への評価となります。
また、高⇒大の推薦でも内申点:評定平均が最も重い項目となっています。
中と高での違いは、高受が中3の4月〜11月の成績なのに対して、大受推薦では
高1始めの1学期から高3の1学期までが評定平均の対象となる事です。
留意点としては、各学校毎の定期考査の内容の差異ですね。音羽教室の近隣にも、
音羽中・茗台中・一中・三中などの区立中があります。同じ区内ですから、教科書も
同じものです。しかし、各中学の定期考査を見れば、その違いは誰にでも解ります。
高校進学後は尚更です。都立でも私立でも一貫校でも、各校毎のシラバスなりの
教科書を採用しており、義務教育ではない分、そのバリエーションは豊富です。
内申点を確保する…と言うより、【内申点を造る】には教科書に添うのが安全です。
定期考査や指導教員の出題傾向に併せられたら更に有効です。5割の高校生が
推薦で大学生になっている…この統計は最低数でも5割の高校生が定期考査に
則した対応を採っている事を物語ります。2〜30年前の大学受験とは違うのです。
事実、当教室でも前出の2名の生徒は高校に入学した1学期から、大学への推薦を
見据え、【成績を造る】方向性で高3の今:1学期に至っています。また、仮に推薦が
不調に終わったとしても、一般受験でも優位な処に来ていますが、これは当然です。
中間・期末の定期考査を消化し続ければ、受験の土台は自ずと出来上がります。
昨年末の新宿で、割と古参の予備校が突然閉校になる事件が起こりましたが、この
例が代表する様に、集団指導の衰微は明白です。大きな理由は2点。1つは少子化、
もう一つは今まで述べてきた様に、大学受験における推薦合格者の一般化です。
上段で定期考査と教科書に関して触れた様に、学校別で異なるシラバスに対して、
集団指導の体制は有効ではありません。コレは考査や教科書の内容だけでなく、
学習量に関しても着目点です。どんな受験生でも1日は24時間しか無いからです。
学習の総量も大切ですが、量的な時間の配分に関しても集団指導が不利なのは
想像に易く、アドバイスやコーディネイトに関しては「表面的」イコール無意味です。
例えば小論文。A大医学部とB医科大に、単一な添削は無益と言うより罪が深い。
水滴岩を穿つ…と言われますが、五月雨的な水滴は表層を流れ下るばかりです。
たかが水滴が岩を貫くのは、それがピンポイントだからです。大切なのは指摘の
妥当性と履行率の高さで、その度合いが学習でも業務でも結果を分けるのでしょう。
受験や推薦の今を知ろうとせず、生徒/子供を誘導した先は泥沼か下り坂かも…?
最後に、では集団指導のメリットと言えば…それは競い合う環境とコストでしょう。