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学研CAIスクール
中村橋教室

[2017年1月10日]

明けましておめでとうございます

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明けましておめでとうございます。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。


今年は 「ことばの力」 をつけることを、さらに大事にしていきたいと考えています。
ことばの力を伸ばすことは、学力向上の原点回帰だと捉えています。
シンプルに考えると、国語はもとより算数・数学でも理科・社会でも、ある事柄を “ことば” できちんと説明できるということは、しっかり理解しているということになるわけです。
また、国語の中で “ことば” を勉強するよりも、他の教科の中で “ことば” を学習する方が、生きた (使える) ことばが身につく場合があります。必要に駆られるからです。

ところで、子どもたちは、親や他の大人のことばを聞いて育ちます。
まずは、大人が正しい日本語を話すことが重要だと思います。
それをひしと感じた些細な出来事がありました。
以下ご一読ください。


『店員さんのおかしな!? 言葉遣い』

友人と昼時に入ったお店 (とんかつ屋さん) は満員でした。
「順番にご案内していますので・・・ 失礼ですが、お名前を伺ってもよろしかったでしょうか?」 むむっ?変な敬語だ。
「〜お名前を伺ってもよろしいでしょうか」 が正しい。
本当は 「〜お名前を伺ってもよろしう(しゅう)ございますか」 が正解です。 どことなく古くさく聞こえるかもしれませんが。

そして、20分程待ってようやく席につけました。
注文の品を決めて店員さんに告げると、 「確認をさせていただきます。 ヒレカツがお一つ、ロースカツがお一つ、野菜巻きカツがお一つ、以上でよろしかったでしょうか」 
思わず、「ハイッ、ヨロシカッタ デス」 と、ついつられてしまいました。 ・・・

この店ではおかしな敬語や言葉遣いがまだまだ続いたのです。
ということで、ここからはクイズにしましょう。
これから店員さんの話す敬語や言葉遣いの間違いを見つけて直してください。

さて、ほどなくして注文したものが運ばれてきました。
「こちらヒレカツになります。こちらはロースカツになります。 野菜巻きカツの方はちょっとお待ちください」、と店員さん。
そして、とてもおいしくいただいたあと、熱いお茶を持ってきてもらい、ついでにお膳を下げてもらいました。
「こちらお召し上がりになられましたか」 と店員さん。 「あ〜はいっ」 と私。
丁寧過ぎる敬語に一瞬言葉に詰まってしまいました。

そして、お勘定のとき、「別々にお願いします。・・・ヒレカツです。」 と言って千円札を二枚渡しました。
すると 「二千円からお預かりします」、と店員さん。
そしてお釣りを受け取って店を出るや否や、「味は最高だけど、店員がね・・・」、とボソッと友人 

――― さてさて、おかしな表現はお分かりになりましたか???
では、正しい表現に直してみましょう。 
「こちらヒレカツでございます。こちらはロースカツでございます。 野菜巻きカツは少々お待ちください」
「こちらは召し上がりましたか」 (※「召し上がる」 が尊敬語なので 「お」 と 「られ」 は不要です)
最後のお勘定でのやりとりは、「二千円 を お預かりします」 です。


子どもたちは、様々な実生活の場面で、ものの言い方や言葉遣いを身につけます。
特に、親と他の大人とのやり取りを間近で聞いて、子どもたちは 「敬語」 を知り得ます。
さらに、礼儀や立ち居振る舞いまでも、そこで学び取っていきます。
気を付けたいものです。 自戒を込めて・・・