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学研CAIスクール
中村橋教室

[2017年5月26日]

言葉の力

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書店で立ち読みをしていると、近くにいる男性が、連れている小学校高学年らしい子どもに、 「どうせ読むなら、ためになる本を読みなさい」 と説教をし出しました。
半ば感心して聞くともなく聞いているうちに、だんだん子どもに同情したくなってきました。

あまりおいしく思わないから箸をつけずにいると、 「体にいいから食べなさい」 と、うるさく言ってしまうことはないでしょうか。
子どもは、そう言われるまでは、絶対食べるものかと思い詰めた気持ちがあったわけでもないのに、食べることを強要されると、死んでも食べるものか、と意固地になってしまうことがあります。
そしてこれで、嫌いなものが一つ増えます。
このパパさんも、ああして本嫌いな子を作ってしまっているかもしれない、とは気が付かないでしょう・・・・・

「うちのお母さんいつも、“宿題終わったの”とか、 “あしたテストでしょ”とか・・・ だからいやになっちゃう」 と、子どもたちが心の内を吐露することがあります。
同情して聞いてあげると、反抗するというよりも、しなさい、と言われると、何だかしたくなくなってしまう。
そのところの心理を大人はのみ込んでいない、と親の無理解を訴えます。

わかっていることを指摘されて、愉快な気持ちにならないのは、大人とて同じです。
その言葉に自分が否定されたり、非難されたりするような要素が感じられるからです。

「○○を一緒にしよう」 「○○してしまうと楽だよ」 「○○が上手だね!」 「○○を頑張っているね!」 など、肯定的で、ポジティブな言葉がけが、子どもを素直な気持ちにさせるのです。