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学研CAIスクール
中村橋教室

[2019年10月6日]

キズのあるりんご

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今年も、福島の親戚からりんごを送ってもらいました。
「悪いわね、不良品ばかりで・・・」 と、届く前に連絡がありました。
確かに、全て “訳アリ” です。
キズ、変色、虫食い、変形 などなど “ふぞろいの林檎たち” です。
でも、味は全く問題ありません。
問題ないどころかとても美味です。

スーパーや果物屋さんで、もしりんごを買うとしたら、恐らくほとんどの人が、キズがないかどうか手に取って確かめ、色のムラがなく、つやつやしたものを選ぶと思います。
そもそも、そうでないりんごは店頭には並んでいないかもしれません。

実は、この特に “キズ” こそが、甘さの印なのです。
りんごはキズができると、なんとかそれをかばおうとして治そうとして、栄養をより多く補給するため糖度が増します。
ですから、無キズのリンゴより甘くなる。
・・・と教えてもらいました。

このことは人と同じだなと、としみじみ思います。
失敗し、挫折し、傷ついた人ほど、真の強さがあり、深い人間味が生まれてくるのでしょう。
子どもたちも同様です。
失敗したり、間違えたり、負けたりすることは、成長の大事なステップです。
勉強もスポーツも。

ところで、この訳アリりんごの色はというと、甘さに関係ないのだそうです。
りんごのおいしさを左右するのは、葉っぱがどれだけ太陽を浴びたかどうか、ということだからです。
葉っぱが光合成をし、栄養を実に送ることでりんごはどんどん甘く、おいしくなっていきます。
葉っぱが多かったり大きかったりすると、りんごはその影に隠れてしまい、りんごの色が黄色っぽくなったり、ムラがでるのです。
でも、それこそ甘くなるためのたくさんの葉っぱがついている証。

りんごも人も見た目ではないのですね。

<野口>