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学研CAIスクール
中村橋教室

[2011年4月27日]

自然な振る舞いの小学生と、車を止めた仁王立ち

震災以降、テレビやラジオでのCMの自粛によりACジャパンの公共広告が流れています。
その影響かどうかわかりませんが、電車の中で、街中で、“ちょっとした親切” を見かけるようになりました。


先日、電車の中で私立か国立の制服を着た小学生が、お年寄りに席を譲っている光景を目にしました。
その小学生の男の子(恐らく5年生)は、ドア付近に立っていた老婦人の所に行って、自分のランドセルで確保しておいた席まで手を取って導いてあげたのです。

礼を言われた小学生の満面の笑顔と初々しさに心が温まりました。
そして、小学生のごくごく自然な行動にとても感心しました。

その時、私はというと、少し離れた座席に座っていました。
そのお年寄りの方の存在にも気がついていたのです。
嬉しさのあと、己を恥じました。


さて、今日の出来事です。
車の往来の多い交差点で横断歩道を渡ろうと信号待ちをしているとき、斜め前(反対側の)の青信号の横断歩道を、杖をついたかなり高齢のおじいさんがゆっくりと渡っているのが見えました。
片側2車線の幹線道路で、横断歩道は短くはありません。

今日はかなり風が強く、その強風にあおられたおじいさんの足取りが危なげだったので、無事渡り切れるかどうか、見ていて気が気ではありませんでした。
そのうちに、道路の中ほどに差し掛かる前に歩行者用信号が点滅し、まもなく赤に変わってしまったのです。

「わっ、危ない」と思った、とその時、一人の女性が道路に飛び出し、そのおじいさんを背に立ちはだかりました。
両手両足を広げ 「大の字」の格好で車に向かって仁王立ちしたのです。
そして、信号が変わってそろりと動き出した車を制止したのです。
どの車もクラクションを鳴らすこともなく、おじいさんが渡り終えるまで止まっていました。

私は、大きな安堵感とともに、この女性の勇気と、とっさの行動にただただ敬服するばかりでした。