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学研CAIスクール
中村橋教室

[2011年8月17日]

小さな慈愛の心

歩道の植え込みのところで、一人の小さな男の子がしゃがんで何かをじっと見ています。

「パパ、まだ生きてるよ! 羽がちょっと動いてるよ!」

すると、羽が小刻みに地面を軽くたたく乾いた音が聞こえました。
どうやらセミのようです。

「触るなよ!」 「さあ、いくぞ!」
と、お父さんの声が少し離れたところから聞こえました。

「ちょっと待って、このままじゃ またカラスにやられちゃうよ」
「パパ、どうしよう・・・」

「そのままにしとけ!」

「えっ、やだよ・・・ かわいそうじゃん。」
「ねぇ、連れて帰っていい?」
と言うや否や、そのセミをつかんで、ためらいもなくズボンのポケットへ・・・



きっと、とても心の優しい、そして強い男の子に成長することでしょう。


この場面を目にした直前、BOOK OFFで目当ての本が3冊も見つかり、それも締めて315円で、ささやかな幸福感に浸っていました。
そして、この男の子がさらに私をハッピーにさせてくれたことは言うまでもありません。