[2012年9月23日]
2000年9月に新規開校して丸12年。
お蔭様で13年目を迎えることができました。
一般的には○○周年というように、5年や10年が一つの区切りであったり、節目であったりしますが、私としては丸12年という数字を、大きな節目として考えていました。
辰年の平成12年から3年毎に目標を決めながら進め、一巡して今年再び辰年を迎えました。
ここで、原点に立ち返ろうと思っています。
一方、この12年間で子どもたちを取り巻く環境はかなり変わったと感じます。
それに伴って、子どもたちの持つ様々な能力や意識の変化を感じます。
今の学校現場や教科書などなど、思うところは山ほどありますが、それらに対して文句を言っても始まりません。
上手に活用する方法を模索していくことが賢明だと思います。
先日ラジオのFM放送の番組で、100ます計算で有名な陰山英男先生が、今の文部科学省や教育委員会の組織の問題や大阪における教育に関する施策について、司会者の質問に答える形で問題点や改善策を述べていました。
とても印象的だったのは、一切批判せず極めて前向きに策を論じている点でした。
前夜のある大学の教育学部の教授の批判めいた話とは格と重みが違いました。
陰山先生の子どもに対する、また親に対する姿勢も同様だと感じました。
絶大な信頼を得ている理由がここにあると妙に納得したのです。
話の最後の総括で、論点からそれるとしながらも、 「やはり大事なことは、当たり前すぎるほど当たり前だが、今一度 “子ども第一で考える” という教育の基本を見失ってはいけない。」 という言葉に説得力がありました。
さて、話を元に戻します。
子どもたちは、12年前と比べると、決して学力は低下しているとは感じません。
潜在的な能力は十分持ち合わせています。
ただ、それを自ら発揮する力が弱まっている、と感じます。
優しい子がとても多いのですが、ハートがとても繊細です。
冒頭に言った原点に立ち返る、とは 「そのような子どもたちの能力をいかに引き出すか」 ということに真剣に取り組む、ということです。
なぜならば、以前に比べ自分の能力を自ら上手に伸ばせない子が多いからです。
そして、かつての接し方、教え方では、伸びしろがあるのに伸びない子が多くなっているからです。
伸びないばかりか逆に作用してしまうことすらあるのです。
では、何に注力するかと言うと、ポイントは4つ。
「自尊感情を高める」 「自己肯定感を持たせる」 「自信を与える」 「自律(自立)させる」 です。
これらがある程度備わって初めて、教科指導が生きてくると考えています。
石神井公園にて