[2012年10月28日]
Tくんは、とても元気な小6の野球少年。
いつもどこかしらケガをしているが、全く意に介していない。
この間、足首の骨折が治ったと思っていたら、今度は打撲で目のあたりをかなり腫らしてきた。
「ちょっと見にくいんだよね、でも平気だし・・・」
さて、このTくんが、塾内の算数のテストで65点を取った。
65点は彼にとっては、目が飛び出るほどびっくりする高得点なのである。
いつもは、20点〜30点台だからだ。
今まで、とにかく算数はどうしようもなかった。
教えても教えてもわからない。
根気よく教えて、ようやくできるようになっても、またできなくなる。
わかったつもりになっていたからだ。
自ら考える力をうどんどん奪っていってしまっていることにハッと気がつき、ここで猛反省。
一転して、突き放した。
飽きっぽい性格だが、ちょっとおだてられて、いったんハマるとのめり込むタイプが幸いした。
とにかく考えさせた。自分の頭でとことん考えさせた。
そうするうちに、考えることにある種の充実感を得ることができた。
そこから劇的に変わってきた。
Tくんだったからかもしれない。
他の子があきらめてしまう問題を、Tくんは考え抜いた。
彼が言った。
「なんか、野球と同じだなって思った。 なんか面白かった。」
“なんか・・・” が彼の口癖。
彼は、野球で小学生なりに挫折したり、悔しい思いをしたり、辛い思いをしたり、そして、ケガをしたりしても、それらを乗り越えてきた。
その力が、学習にも生かされた結果だと思う。
これからが、とても楽しみだ!