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学研CAIスクール
中村橋教室

[2013年4月7日]

「オール1の落ちこぼれ」

開校以来、高校新1年生にプレゼントしているものがあります。
私自身が読んだ本の中で、高校生にお勧めの一冊を選んでいます。
最初の頃は小説が多く、その後はノンフィクション、評論、科学読み物、人文・思想、詩集、エッセイ集、など様々なジャンルに渡りました。
3年前までは、 「16歳の教科書」 (ドラゴン桜公式副読本)、そして3年連続で、今年も迷わず 「オール1の落ちこぼれ、教師になる」 (宮本延春 著) に決定です。


少し本の内容を紹介しましょう。

「オール1の落ちこぼれ」 を経験した宮本延春 (まさはる) さんは、九九を言えぬまま中学を卒業しました。
人生を変えたのは、23歳で女友達から借りたアインシュタインのビデオでした。それがきっかけで物理学に憧れ、一念発起して24歳で定時制高校に入学し、27歳で難関国立大学の名古屋大学に合格し、さらに大学院まで進みます。
そして、念願であった母校の高校の教師に36歳でなります。

「どん底にいても、夢や希望を捨てなければ幸せになるチャンスがやってくることを知りました」 と著書のあとがきで、さらっと控えめに言っていますが、この言葉はあまりにも深く、著者しか語れない真理が宿っています。
どん底にいても決して希望を捨てない屈強な精神力がどこから生まれてくるのか、その原動力は何なのか・・・  小説では到底感じることの出来ない事実だからこそ胸を打つものがあります。

小学3年生の算数ドリルからのやり直しを励まし、献身的に寄り添った恋人 (妻) や、親身の補習で受験勉強を支えた定時制の先生たちなど、目標へと邁進する宮本さんに 「運命の出会い」 が次々訪れます。
懸命に目標に向かって頑張る人には、支えてくれる人との出会いが必ずある、ということなのです。
こんなにも勇気づけられることはありません。



一昨日、短いメールが送られてきました。
“本、読みました。 メチャ感動!!  前に市川拓司の本を読んだけど、その100倍 心に響きました。
 友だちにもさっそく勧めます”



「龍生派いけばな展」 にて

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