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学研CAIスクール
中村橋教室

[2013年6月9日]

ぬくもり という幸せ

白塗りのメイクに怪しい格好。 「鉄拳」 という芸人をご存知の方も多いと思います。
最近、彼の描く絵が静かに脚光を浴びています。 絵と言ってもパラパラ漫画風のストーリーを持った絵です。 これが泣けると話題となっており、私も感動した一人です。


それは、ある少女が、夢に向かって努力するという話です。
彼女には恋人がいて、いつも彼女を応援していました。 しかしある日、その恋人は交通事故で急逝してしまうのです。 一人になった彼女は、そのときに初めて人の支えや、幸せに包まれていたことを知り、最後には前を向いて夢をつかむ、というものです。


夢に向かう途上も、一つの幸せの形かもしれません。 人を羨んだり、自分の不幸を嘆いたり、そんな時間さえ振り返れば、そのときが幸せであったと感じる時が来るものでしょう。
失って初めてその大切さに気付かされることは多いと思うのです。 しかし、それが身近であるほど、ないがしろにしてしまいます。


私の父は残念ながら他界しています。 しかし、幼い記憶の中に父の姿をはっきり思い出すことができます。 あのときの父は大きかった。 そしてあのときの幸せを感じることができます。 先祖から受け継がれ、生まれたぬくもりが人間の幸せであり、人と人との関わりをもつことができることこそ、本当の幸せであると、改めて感じるのです。


東日本大震災からもう二年以上経過し、 「絆」 という言葉もあまり聞かれなくなってしまいました。 もう一度あの惨禍と惨状を思い出して、一人ひとりが東北の、そして日本の復興について今一度真剣に考えることが必要な気がします。


これと半ば逆行するかのようなアベノミクスの最近の報道内容には、人としてのぬくもりがどうも感じられません。 国民の人としての幸せを考えたとき、とても大事なものをないがしろにしているということを、憂いとともにパラパラ漫画は気づかせてくれたような気がします。




食事

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