勉強の最大の障害 = 「誤解語」 とは
◆ 言葉がわかれば、勉強は楽しくなる という単純な構図
勉強はとても単純なもので、わかれば楽しいし、わからなければつまらないものなのです。そして、分かってくると、さらにどんどん理解できて、学ぶ速度が上がり、より多くのことを学べるので、より多くのことが分かり、さらにできるようになります。
逆に、分からなくなってくると、つまり障害にぶつかると、気分は悪くなり、勉強する気が起こらなくなることがあります。
その障害のほとんどが、「誤解語」なのです。
「誤解語」とは、聞いたり、読んだりしたときに出てくる意味の分からない単語、または、間違った意味で理解してしまっている単語 のことを言います。
◆ 言葉はさまざまな形で誤解されます
●その単語を全く違った意味で解釈しているかもしれません。
●その単語の間違った意味を、自分で作り上げているかもしれません。
●誰かが自分で作り上げた間違った言葉の意味を、その人から教わってしまうかもしれません。
●正しくはないけれども、その言葉を正しい意味に近い意味で解釈してしまうこともあります。
●単語の意味を十分に知らないかも知れません。
●文章で使われている用法に当てはまらない意味で解釈してしまうこともあります。
●発音が同じ意味の異なる単語と、取り違えているかもしれません。
●ある単語の代わりに、別の単語を使うことがあります。
(例えば「助ける」、と「手伝う」)これも言葉を誤解するよくあるかたちと言えます。
つまり、この2つの単語は全く同じことを意味しているとは限らないのです。
●いくつかの意味を持つ単語で、そのうちの一つしか知らないこともあります。
●その単語を初めて見聞きし、意味も全く分からないかもしれません。
●その単語が何を意味しているかを、知ろうとしない、あるいは知りたくないのかもしれません。
これらが 「誤解語」 で、勉強の最大の障害となります。
◆ この 「誤解語」 を見逃すとどうなるか
飽きてくる、つまらなくなる、眠くなる、その勉強が嫌いになる、疲れてくる、どうでもよくなる、ことがあります。
神経質になったり、動揺したり、怒り出したり、落ち着かなくなることがあります。
不平を言い始める、他の人を責めたりする、ことがあります。
その状態でその勉強を続けなくてはならない場合、何かを本当に学ぶのではなく、ただ単に文字を記憶するだけにとどまってしまうことが往々にして見られます。
そして、それは全く役に立たない勉強となってしまいます。
※「学び方がわかる本」l.ロン ハバード著 より一部抜粋
「誤解語」 を解消するには
◆ 勉強の最大の障害 = 「誤解語」 をなくすにはどうしたらよいのか
では、この「誤解語」の障害を乗り越えるためには、どうすればいいかと言いますと、
「誤解語」を見過ごした時に起こる現象のどれかを感じたり、実際に自分がそのように行動していることに気がついた時は、いつでも、今まで進めてきた勉強で、全く問題なく進んでいた箇所に戻り、理解していない単語や記号を見つけて、それを調べて解決することです。
辞書を引いたり、聞いたりして必ず正確な意味をしっかり理解することです。
そして、「誤解語」を探すときには、難しい単語だけを探すのではなく、簡単な単語も必ず調べることです。
なぜならば、間違って解釈しているかもしれないからです。
そのままにしておくと、あとでつじつまがあわなくなって、結局分からなくなってくるのです。
◆ 勉強のできる子とできない子の決定的な違いは
国語のできる子は、言葉をよく知っています。算数や数学のできる子は、算数/数学用語をよく知っています。理科や社会も同様です。つまり、「誤解語」がほとんどないのです。
特に社会については、嫌いだと言う子に限って、字面を暗記しようとしてその意味を全く理解しようとしない勉強に陥っています。
所詮全て暗記できるわけではありませんので、「こんなに覚えることがあるなんて、とんでもない教科だ」、といことになってしまうのです。
そして、このような間違った勉強を続けていると、「勉強」の意味自体を取り違えることになり、極めて危険な状態に陥ります。
そして、勉強に対して全く意義を見いだせなくなってしまいます。
このような負の連鎖を断ち切り、正常なかたちの勉強の進め方に軌道修正することが最も大事なのです。
塾における指導の原点もここにあります。
ご家庭におかれましては、常に言葉の正確な意味を理解させるために、どんな場面でも問いかけをしてください。
団欒時の何気ない会話の中で・・・ テレビを見ていて・・・ 出掛けた時に目に触れた単語や文字・・・ 「○○○ってどういう意味?」と。 言葉を知ることに執着させてください。
※「学び方がわかる本」l.ロン ハバード著 より一部抜粋