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学研CAIスクール
中村橋教室

家庭学習の進め方の基本

定期考査を制するには、次の3つのバランスがとても大事です。

1.学校の授業の理解

2.家庭学習における復習と練習

3.塾における問題解決


この中で、どうしても怠りがちになったり、うまく進められなかったりするのが 「家庭学習における復習と練習」 ではないでしょうか。
言うまでもなく、基本的には一人で学習をしますので、きちんと進めるには、まず自分を律する自己管理能力が求められるわけです。

「よしやろう!」 「やらなければ」 「がんばろう」 などと心に誓ったところで、特に苦手な教科や分野の勉強はすぐに挫折してスムーズには進みませんよね。

常に、自分自身との戦い。葛藤の連続ではではないでしょうか。
とても辛いと思います。

確かに勉強には、強い意志や自分を律する精神力があればいいのですが、それは鍛えてすぐ身につくものではありませんし、滝に打たれて鍛えるわけにもいきません。
では、勉強をある程度思い通りに進めるにはどうしたらよいのでしょうか。
辛い勉強を少しでも楽に、簡単に、悩まず、効率よくやるためには・・・

それには、 「学習の仕方の基本形」 に沿って進めることです。

そもそも、勉強の最大の障害は、特に苦手なものは
「どうやって勉強していいかさっぱりわからない」
「ちょっとやったらイヤになってしまう」
「わからないことだらけ」
「時間をかけて勉強したにもかかわらず頭に入っていない」・・・
というようなことです。
ことごとくやる気を削いでしまうオンパレードですよね。

そこで、 「さて、どうやろうか」 と悩まずとも、 「こうやればいい」 という勉強の進め方がわかっていれば、まずは気持ちがうんと楽になります。
つまり、勉強に取っ掛かるときにどんと立ちはだかっている大きな壁である 「どうしたらいいのかわからない」 という最大の悩み(煩わしさ)から解放されるので、相当気持ちは楽になり、モリモリ意欲が湧かないまでも、抵抗なく勉強をスタートさせることができるのです。
さらに、得意な教科は益々効率よく勉強が進むのです。

言うは易し、ではあるのですが、とにもかくにもこの状態(楽な気持ち)を作って、定期試験が毎回修羅場と化してしまうことを何としても避けたいですよね。

ちょっと余談ですが、試験の前になると、決まって熱を出したり、お腹をこわしたりする生徒が塾に居ます。試験が始まってからも体調ボロボロで、かわいそうでなりません。
普段は健康優良児なのですが・・・ 精神的に参ってしまっているようなのです。
こうなってしまうと、全く実力が発揮できず、評価は実際とは全くかけ離れたものになってしまいます。


塾の生徒に常々言っている事は、 「勉強頑張れ」 ではなく 「楽に勉強しよう」 です。

前置きが長くなりました。
これから、そのための 「家庭学習の進め方の基本」 ご紹介します。

すぐに活用できるよう、各教科の学習内容別に 「学習方法」 「ポイント」 「必須アイテム」 をそれぞれ簡潔にご説明します。
是非、実践していただけることを願っております。


レベル
目的
対象中学生
科目5教科
期間
授業形態
実施曜日
実施時間
クラス編成
教材

【 英 語 】

◆◆◆ 学習内容 1

●単語 (意味・発音・つづり)

学習方法

・正確な意味を辞書で調べる。
・CDを聞いて発音を真似する練習をする
・声に出しながらながらひたすら書いて練習する。 (音とつづりを一致させていく)
・全部書けるまで繰り返す。
・最終的に自分で必ずテストをする。
 ※家族の誰かに出題してもらう

ポイント

追いかけるようにして発音を真似る。
つづりだけで覚えようとしない。

必須アイテム

・単語練習用ノート (まとめるノートではなく、書きなぐるノート) or 裏紙・ボールペン


◆◆◆ 学習内容 2

●Reading
●和訳 (教科書本文)

学習方法

・CDを聞いて発音とリズムをつかむ。
・英文を暗しょうできるぐらいまで、声に出して何度も読む。
・正確な和訳をノートに書く。 (意訳ではなく直訳
 ※書いた和訳は、学校や塾で必ずチェックしてもらうこと。
・和訳を見て英文を書けるよう何度も何度も練習する。
・自分で必ずテストをする。 ※家族の誰かに出題してもらう

ポイント

はっきりと声に出してリズムをつかむ和訳は辞書で単語の正確な意味を調べる。

必須アイテム

・専用のノート


◆◆◆ 学習内容 3

●文法
●構文
●語法
●表現
(問題集/ワークなど)

学習方法

・できるだけ最小単位 (1ページ、1単元など) 以下の手順で問題演習を行う。

?問題を解く (演習用ノートに)
?答え合わせをする  後でやり直すため、赤ペンで答えを絶対写さない
?間違えた箇所の解説を読む
?辞書、ニューコース、教科書、文型ドリル、プリントなどで確認する
?調べた単語や構文などを大事ノートに書きとめておく。 (オリジナル参考書を作る)
?その場ですぐ、単語や英文を何度も書いて練習する (後回しにしない)
?間違えた問題をもう一度やり直す
?納得できない問題については学校や塾で必ず解決する

 ※?以降がいわゆる“学習”です。
 ※問題集やワークは自分の習熟度を点検するもので、できない問題やわからない箇所を見つけるための
  ものであることを十分心得る。

ポイント

答えを書き込まない。
できなかった問題の答えを赤ペンで書いて終わらせない。

必須アイテム

・専用の演習用ノート
・大事ノート (知識ノート)

【 数 学 】

◆◆◆ 学習内容 1

●用語

学習方法

・「用語」 の定義を正確に理解する。 (「例えば〜みたいな・・・」ではダメ)
・必ず文章を書いて習得する。
・自分で問題を作ってテストしてみる。

ポイント

より正確な数学用語で

必須アイテム

教科書


◆◆◆ 学習内容 2

●計算問題
(リピート学習、問題集/ワーク、プリントなど)

学習方法

途中式を省略しないで丁寧に書く。
・時間を計り、スピードアップを意識する。
・とにかく量をこなす。
10問中9問正解するまで練習する。
・問題が足りなければ、塾でもらう

ポイント

途中式
質より量

必須アイテム

・計算用ノート


◆◆◆ 学習内容 3

●文章問題
●関数
●図形
(リピート学習、問題集/ワーク、プリントなど)

学習方法

・できるだけ最小単位 (1ページ、1単元など) で以下の手順で問題演習を行う。

?問題を解く (演習用ノートに)
?答え合わせをする (後でやり直すため、赤ペンで答えを絶対写さない
?間違えた箇所の解説を読み理解する
?その場で間違えた問題をもう一度解く
?納得できない問題については学校や塾で必ず解決する
?後日もう一度家で何度も解き直しをする

 ※?以降がいわゆる “学習”
 ※問題集やワークは、自分の習熟度合いを点検するもので、できない問題やわからない箇所を見つける
  ためのものであることを十分心得る。
  特に、「リピート学習」 や 「学校指定のワーク」 は、評価ばかりを気にして、やった証拠を示そうと答え
  を写すような行為は、もってのほか。

ポイント

答えを書き込まない。
できなかった問題の答えを赤ペンで書いて終わらせない。

必須アイテム

・専用の演習用ノート

【 国 語 】

◆◆◆ 学習内容 1

●漢字

学習方法

・意味のわからない漢字は辞書を引いて理解する。
 ※意味がわからない状態で書く練習をしてもすぐ忘れてしまうし、全く無意味な学習。
・何度も書いて練習をする。
・最終的に自分で必ずテストをする。
 ※家族の誰かに出題してもらう

ポイント

意味を理解する

必須アイテム

練習用ノート


◆◆◆ 学習内容 2

●言葉の意味
●朗読 (読解)
(教科書本文)

学習方法

・意味のわからなかったり曖昧だったりする言葉は辞書を引いて理解する。
・本文を最低5回は熟読する

ポイント

暗記するくらい読む

必須アイテム

教科書


◆◆◆ 学習内容 3

●読解
●記述
●語彙
(問題集/ワークなど)

学習方法

・できるだけ最小単位 (1ページ、1単元など) で以下の手順で問題演習を行う。

?問題を解く (演習用ノートに)
?答え合わせをする (後でやり直すため、赤ペンで答えを絶対写さない
?間違えた箇所の解説を読む
?文法の問題は、教科書・参考書などで調べ直す
?間違えた問題をもう一度やり直す
?納得できない問題については学校や塾で必ず解決する

 ※?以降がいわゆる “学習”

ポイント

答えを書き込まない。
できなかった問題の答えを赤ペンで書いて終わらせない。

必須アイテム

・専用のノート

【 理 科 ・ 社 会 】

◆◆◆ 学習内容 1

●基礎概念理解

学習方法

・教科書を熟読する。
授業の再現をする。 (教科書・ノート・プリント・資料集など授業で使用した同じものを参照しながら、
  自分で声に出して説明をする)
 ※マーカーを引いたり、ノートにまとめる “作業” は絶対しない。 (勉強をしたつもりになるだけで無意味)
・授業の再現により、理解不足の点を洗い出す。
・わからない点は学校や塾で必ず解決する。

ポイント

人に説明するつもりで

必須アイテム

学校の授業で使用したもの全て

◆◆◆ 学習内容 2

●基礎知識習得 (暗記)

学習方法

・ひたすら覚えなければならない内容は、何度も書いて覚える。
・最終的に自分で必ずテストをする。
 ※家族の誰かに出題してもらう

ポイント

理解する項目と暗記する項目を明確に切り分ける

必須アイテム

・専用のノート


◆◆◆ 学習内容 3

●知識定着 (問題集/ワークなど)

学習方法

・できるだけ最小単位 (1ページ、1単元など)で以下の手順で問題演習を行う。

?問題を解く (調べながら絶対やらない)
?ほとんど解答できない状態であれば中断し、「授業再現学習」に戻る
?答え合わせをする (後でやり直すため、赤ペンで答えを絶対写さない
?間違えた箇所の解説を読む
?教科書・ノート・資料集などで調べ直す
?間違えた問題をもう一度やり直す
?調べてもわからない問題については学校や塾で必ず解決する

 ※?以降がいわゆる “学習”

ポイント

答えを書き込まない。
できなかった問題の答えを赤ペンで書いて終わらせない。

必須アイテム

・専用の演習用ノート




いかがでしたでしょうか。

実はこの方法がベスト、というわけではありません。

とにかくやってみること。

そして、今までの自分の何となく 「これでいいのかな」 とちょっと疑問に思っている方法を思い切って捨ててみることです。

そう、「何か無駄だな」 「あんまり賢いやり方じゃないな」 と感じている今までのやり方をバッサリと。

ご紹介したこの基本形から自分なりに工夫していくことがとても大切なのです。

どんどんアレンジして自分流のいい学習方法を作っていってください。

すると、 「よっしゃ、これだ!!」 という 「楽な勉強方法」 が見つかるはずです。