★ 学校選びの軸となるもの
ぶれない 「ものさし」 を持つ
学校選びの具体的な ”決め手” を持っていますか?
一言で言うと、「ぶれることのない “ものさし” を持つこと」 に尽きます。
迷った時は、まずはそこに立ち戻るということが、とても大事です。
学校選びの決め手を欠いてしまうと、見た目の印象や雰囲気の良し悪しなどに意識が向いてしまいます。
本当はそれが本質ではないと思いつつも、表面的なものを見たり聞いたりしただけで、感覚で判断 (評価) してしまいがちです。
では、この学校選びの手引きとなる “ものさし” を、ぶれない確かなものにするためにはどうしたらよいのか、と言うと、学校を知ることよりも前に、今一度、子どもと対等に膝を突き合わせて話し合うことです。
そして、そこから子どもの将来を考えた指針を再度練り直すことです。 (お子さんの新たな可能性を発見してください)
「うちの子、将来何に向いているのかわからない。 だから、この子の可能性を引き出してくれる面倒見のいい学校がいい」 という漠然とした言葉をよく聞きます。
この状態では、学校選びの “ものさし” を持ち合わせていないので、恐らく最後まで噂や巷の評判に左右されてしまいかねません。
★ “ものさし” とは
“ものさし” とは
我が家の ”教育方針” は定まっていますか?
“ものさし”とは、 「我が家の教育方針」 に他なりません。
つまり、 「子どもにどのような教育を受けさせたいのか」 「学校に何を求めるのか」 「3年後、6年後、さらに10年後どのように育ってほしいのか」 などが、その方針の基軸です。
そこから、具体的な指針を掲げてください。
すると、どの学校の教育方針が、我が家の教育方針と合致するのかが、少しずつ見えてきます。
都内には204校 (私立共学校78、私立女子校75、私立男子校32、国立共学校7、国立男子校1、都立10、千代田区立1) の中学校があります。 ※平成30年4月現在
これらの学校の中から、最適な学校を見つけるために、時間と労力が許す限り、我が家の教育方針と合う学校をじっくり調べていただきたいと思います。
★ 私学は百校百様
私学は百校百様
学校毎の ”教育理念” をまずはチェックしていますか?
私学には理念があり、それに基づいて校風は形作られています。時代とともに変遷していきますが、根幹たる理念は揺らぎません。
私学の運営においては、 「不易と流行」 が指針となっています。
つまり、守り継承していく理念などの 「不易 」と、時代に合わせて変えていくべき 「流行」 の部分があります。
そして、それは私学の数だけ存在し多様です。
ですから、学校選びに際しては、思い込みで早くから絞り込んでしまうと、選択の幅を狭めてしまいますので、ミクロ的な視点だけでなく、マクロ的な視点も重要です。
つまり、できるだけ多くの学校を知るということです。
★ 学校の何をどのように見たらいいのか
● 生徒の人間関係
浅く広いか、濃く狭いか?
どのような人間関係を望むかということ。
つまり、広く新たな人間関係や濃い人間関係を築いて欲しい、とか異性との人間関係 (付き合い方) を身に付けて欲しい、という人との関わり方です。
男子校・女子校/共学校の別や、学校の規模(生徒数)によって大きく異なります。
● 「自由 (自律) 派」 か 「面倒見 (規律) 派」 か (先生と生徒との距離感)
自由な学校がいいか、面倒見のいい学校がいいか?
「自由 (自律) 派」 と 「面倒見 (規律) 派」 の違いは、各学校の姿勢は様々で、人によって感じ方も異なりますので一概には決められません。
学校の方針 (考え方) と家庭の考え方が大きく食い違っていないかどうか、具体的な教育内容や方法を知ることが大切です。
また、生活面だけでなく、学習面にも大きな違いが表れます。
<自由派> 自由な校風で、自主性や自立心を身に付けることを教育方針としている。
<面倒見派> ある程度しっかりした校則のある学校で、規律意識や責任感を育てることを教育方針として
いる。
● 「進路」 をどうするか
目標とする進路を実現しやすい学校とは?
高校卒業後の進路をどうするか、つまり一般的には大学を受験するか、内部進学するか、専門学校に進むか、あるいは留学するか、などの選択肢が考えられます。
大事なポイントは、どのタイミングで目標 (進む方向性) を設定するかです。
大まかに区別すると、やりたいことが決まっているのならば、ほぼ全員が内部進学する 「大学付属校 (純付属校) 」 。
これから中学・高校の6年間で目標を探していくのなら、 「進学校」 。
どちらの可能性も残したいのであれば、併設大学と他大学の両方ありの 「半付属校」
● 宗教系の学校の違い
ミッション校と仏教校
宗教系の学校は、他の私学に比べ教育理念がよりはっきりしています。
宗教教育が全てあるいは一部の教育活動の基盤となっており、教えに基づく全人教育が教育の基本方針の柱となっている学校がほとんどです。
ミッション校 (カトリック校 / プロテスタント校) と仏教校に分けられます。