●コース概要 (対象・学習内容)
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◆◇◆ 対象学年 ◆◇◆
小学2年生から中学2年生ぐらいを対象としています。
低学年から中学生まで、発達段階に応じて国語の“楽しみ方”は異なってきます。
学年が上がれば、当然発達段階も上がり経験値や知識量も増えてきます。
それに伴って、楽しみ方の幅や内容の知的レベルが上がってきます。
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◆◇◆ 学習内容概要 ◆◇◆
?言葉を集める・知る・広げる・つなげる
ゲーム・パズル・クイズ形式の問題を、楽しみながら遊び感覚で言葉をどんどん増やしていきます。
図鑑や辞書を使って自分で調べたり、的確な言葉を教えてあげたりして言葉に対する興味関心の芽を育てます。
?楽しい文作り
あるテーマに対して、考えたこと、思ったこと、感じたこと、伝えたいことなどを短い文にします。
想像力を無限に膨らませ、眠っている感性を呼び覚まし、楽しいことを考える面白さを味わいます。
?論理的思考力・判断力・試行錯誤力
??とは全く思考内容や方法の異なる学習です。
ズバリ、頭を使うことの面白さを体感します。わかったときの快感を覚えます。
●伸ばす最大のポイント
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◆◇◆ 学習における最も重要なこと ◆◇◆
【原則、否定しない】
国語の学習において、算数のように正解はないので、間違いや不正解というものはありません。
従って、子どもたちが考えたこと・表現したこと・書いたことなどに “○” はつけても “×” は付けません。
なぜならば、否定されれば単純に面白くないからです。
否定すると、それ以上考えようとしなくなり、思考が止まってしまいます。
ですから、考えること、想像すること、空想すること・・・ など柔軟な思考を阻害してしまわないようにすることが最も重要な点です。
但し、物事の善悪や分別の観点から、人の気分が悪くなるような残酷なことや不道徳なことは、書いてはならないこととしてもちろん禁止します。
これはこれで大事なことですので、きちんと教えます。
●算数との ”楽しさ” の違い
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◆◇◆ 算数との “楽しさ” の本質的な違い ◆◇◆
【算数と国語の習得過程における相違点】
●算数は 「できた」 「わかった」 がはっきりしている
まず、教科の性質の違いを一言で言うと、算数は自己効力感※を覚えることができますが、国語は極めて難しい、ということです。
見方を変えると、算数は内発的な動機付けが得やすく国語は得にくい、という点が挙げられます。
※自己効力感:目標を達成するための能力を自ら持っていると認識すること。
「自分ならできる」と思える認知状態のこと。
国語の算数との相違点をもう少し掘り下げてみます。
算数は、 「できたこと」 や 「わかったこと」 がある程度明確です。
言い換えると、自信を伴った「こうすればできるぞ、わかるようになるぞ」というはっきりとした認識です。
(自己効力感)
さらに、こと計算問題においては、練習によって熟達していくのがリアルに実感できます。
それが純粋にうれしくもあり楽しくもあり、向上心と意欲を駆り立ててくれます。
●国語は 「できるようになった自覚」 があまりない
一方、国語は読解問題をたくさん解いても、作文をたくさん書いても、本を何冊も読んでも、漢字をたくさん書いて練習しても、算数と同じような 「できた」 「わかった」 というリアルな感覚は得にくいという性質があります。
ですから、自ら国語力を上げようとしても、何をどのように学習していいのかその方法はわからず、読解問題を何の練習をしているのかをも認識できないまま、無用にやってしまいがちです。
ましてや悩ましいことに、その結果国語力が上がっていたとしても、実感を得られないのが実情です。
ゆえに、国語の学習の中で、算数と同じような純粋にうれしくもあり楽しくもあり、向上心と意欲を駆り立ててくれるタイミングがなかなか訪れないのです。
【当該教科以外の知識の要否】
●算数は算数だけの知識でほぼOK
もう一つ決定的な違いは、算数は算数以外の知識や能力をほぼ必要としない、ということです。
つまり、数値感覚・図形認識・空間認識・論理的思考力など以外の理科や社会の知識の有無はほとんど影響しません。
●国語は様々な知識があった方が格段に伸びる
国語は、というと、理科や社会、音楽・家庭科、道徳などの知識や様々なものの考え方が最低限身についていないと学習は完全に停滞してしまいます。
つまり、前提となる基礎知識・基礎概念理解が必須なのです。
ですから、国語の学習はとても幅広く、多岐に渡るのです。
●国語の ”楽しさ” とは
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◆◇◆ 国語は算数とは違う “うれしさ” がある ◆◇◆
様々ある中で、国語の楽しさを一言で言うのはなかなか難しいのですが。
敢えて言うならば、 「思考がどんどん広がっていくこと」 そして 「その考えたことや思ったことを的確な言葉で表現できた瞬間」 ではないでしょうか。
さらに、それが「聞き手や読み手に全て伝わって、相手が感心したり納得したりした時」でしょう。
これは、理屈抜きでうれしいことだと思います。
他にも、想像力がどこまでも広がるようになったり、本がどんどん読めるようになったり、興味関心の深い分野の本を読んだり調べたりして新たな知識を得たり、人の話がわかるようになったり、コミュニケーションがスムーズになったり・・・ という変容が自ら感じられるようになった時、ささやかな満足感を得られると思います。
この様に、国語ができるようになると、知識が広がり、思考が深くなることによって、想像力・創造力・発想力などが掻き立てられることが面白くなるのだと思います。
これらは、国語力がついていく過程で味わううれしさや楽しさです。
やはり、人は知的欲求が満たされていくことに喜びを覚えるのだ、ということが改めてわかります。特に子どもは大人以上に。
●主な学習内容
?言葉を集める・知る・広げる・つなげる
◆◇◆ 言葉で遊ぶ、言葉を遊ぶ ◆◇◆
例えば、 「春」 に関係する言葉を知っている限り集めます。
最初は思考が狭くなかなか思いつきません。
思考を広げるために、ヒントを与えたり図鑑を見たりして 「春の言葉」 を見つけます。
ここでどんどん脱線することが楽しいのです。
植物の図鑑、昆虫の図鑑、季節の図鑑、暮らしの図鑑、世の中の図鑑、日本の図鑑、不思議の図鑑・・・
教室に備えてある約40冊の図鑑を見ると、知らないことだらけです。
興味関心がどんどん広がっていきます。
この他には、文字並び替えパズル、連想クイズ、マジカルバナナ、しりとり、クロスワードパズル・・・ など
言葉遊びがいろいろあります。
このような、言葉で遊びながら、知らなかった言葉や知識が自然に身についてきます。
?楽しい文作り
◆◇◆ 創作意欲を掻き立てる ◆◇◆
せいぜい多くても50字程度の短い文を書いてみます。
書くというより、発想することを思いっきり楽しみます。
ちょっと笑えること、あり得ない空想や妄想、面白い作り話、感心する実体験・・・
想像力をフル稼働したり、自分の過去の楽しかった経験や体験を思い出したりしてそれらを表現してみます。
優等生的な 「立派な文」 ではなく、 「楽しい文」 「面白い文」 をちょっとしたテーマに沿って考えます。
他には、なぞなぞ作り、ほらふき日記、マンガの会話文作り、成り切り自己紹介、俳句・川柳作り、回文・・・ など
自分でワクワクするような発想がどんどん膨らんできます。
?論理的思考力・判断力・試行錯誤力
◆◇◆ 普段使わない頭を使ってみる ◆◇◆
どちらかというと、算数的・教科横断的なクイズ・パズル要素の濃い遊び感覚の問題です。
数の集合、数量感覚、図形・空間の感覚、物の分類、規則性・順序性、推理・推論、文字の組み合わせ・・・ など、まずは短い文を読んで問題の条件を正確に理解するところから始まります。
つまり、基本的な文の読み取りが必要となるわけです。
自分でルールや決まりを読んで正確に把握し、ゲーム感覚で問題を解いていきます。
そして、楽しみながら面白がりながら、言葉の決まり・言葉の力・読む力・書く力・論理力などが自然に身についてくるような学習です。