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春田校

[2016年4月20日]

受験算数

こんにちは、春田校の共田です。

本日は、中学受験を行わないとなかなか学習する機会の無い、小学生にとっての受験算数についてお伝えさせていただきたいと思います。

受験算数は奥が深く、実際に受験を経験した人しか踏み入ることが出来ない、未知の世界だと思ってください。

はっきり言って、ちょっと学力に自信のある大人でも、苦戦します。

さらに実際の算数の入試問題は学校でばらつきはあるものの、一問に対して2分30秒で解かなければならないと言われています。

去年の南山女子の算数の問題に関しては、一問に対して2分22秒です。

入試の問題は上位校になるほど難化し、より思考力を試される問題が多くなっていきます。

発表されている算数の入試合格者平均点は、滝中学校で6割、東海中学で5割強、南山女子で4割強です。

つまり、全問正解する必要性はありません

ちなみにどこの中学校でも、算数の平均点が最も低いのですが、入試後発表される最高得点は、毎回のように90点以上となっています。

このことから、少し飛躍しますが、算数の出来によって受験校が決定するといっても過言ではありません。

そんな重要科目において最も重要なポイントはパターン練成では培うことはできません!!

どういうことかというと、入試で試されている力は、本来自分に備わっている応用力や思考力を使って問題を解くことが出来る力なのです。

基礎の計算において、量をこなし、体得するという必要はあります。計算力がないと、算数の問題で得点することが難しいからです。

ただ、計算は得意だけど、文章題が解けない、応用力が無い

当てはまる方はかなり多いんではないでしょうか?

そんな課題を抱えた生徒の多くは、「幼い時から塾に通い、テスト勉強を散々やってきた」タイプの子供達です。

彼らは、「テスト」という罠に嵌ってしまっている可能性が高いのです。

パターン化されたテスト問題のテスト勉強を行って、高得点を取る。という学習ではいけません。

応用力や思考力を問われる問題を得点するためには、応用的な問題をじっくりと考えるという時間が必要です。

厳しい物言いにはなりますが、そもそも「応用力が無いんですよね」の発言の意味が分かりません。

応用力は誰にでもあります。

ただ問題なのは、その応用力を発揮する場所がこれまでの人生で少なすぎたということが問題なのです。

そしてそれは育った環境が大きく関係します。

親の言うことを絶対だと信じて進んで来たのか、それともある程度自分なりの選択の余地があったのか?

5年、6年などの高学年に上がってからの学力の伸びは育ち方に大きく影響を受けます。

たまに先生が解き方を教えてくれないと、ふてくされる生徒が居ますが、指導者からすると

「知ったことか、自分でやれ」

です。

聞くことは簡単で、時間効率を考えると、メリットは多いでしょう。

しかしながら頼りすぎると、自分で考えるという発想がなくなり、分からないことは何でも聞けばいいや、という状態に陥ってしまいます。

算数は教えられる科目ではなく、自分で考えて解く科目だとよく言われますが、まさにその通りです。



ちょっと熱くなりましたが、応用力を鍛える効果的な方法をご紹介いたします。

「3回チャレンジ法」です。

文字通り、解けなかった問題に3回チャレンジする方法ですが、一回のチャレンジ時間は30分です。

3回挑戦しても解けなかった問題は解答解説を読んだり、質問という形で解き方のずべてを示します。

すると、3回の考える段階で、どこまで自分は考えることが出来て、どこで考えられなくなってしまったのかということを生徒自身が気づいてくれることが多いです。

「後もう少しで正解だった、悔しい」

その経験が、次の問題こそは自力で解いてやるというパワーの原動力となります。

最近の子供達は30分考えるということがなかなか出来ないと思いますが、思考力や応用力を鍛えることに必要なことです。