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BREST
南高前

[2015年3月20日]

トタンがセンベイ食べて

こんにちは。BREST南高前の久本です。
BREST南高前は、東永谷中対象の学習塾です。

トタンがセンベイ食べて
春の日の夕暮は穏かです
アンダースローされた灰が蒼ざめて
春の日の夕暮は静かです

吁(ああ)! 案山子(かかし)はないか――あるまい
馬嘶(いなな)くか――嘶きもしまい
ただただ月の光のヌメランとするままに
従順なのは 春の日の夕暮か

ポトホトと野の中に伽藍(がらん)は紅(あか)く
荷馬車の車輪 油を失い
私が歴史的現在に物を云(い)えば
嘲(あざけ)る嘲る 空と山とが

瓦が一枚 はぐれました
これから春の日の夕暮は
無言(むごん)ながら 前進します
自(みずか)らの 静脈管の中へです

今日の寒空の中、ずいぶんと気が早い春の詩。「トタンがセンベイ食べて」なんて、かわいいフレーズですが、そもそも今の若い人は「トタン」を知っているのだろうか?と思い、おもわずムムムです。春はまだですかね。