[2015年4月28日]
こんにちは。
BREST南高前は、東永谷中対象の学習塾です。
昔、武士が三四人集つた話の席で、首をはねられて、首が胴を放れてから歩くことが出来るかどうか、といふ話がでた。先づ歩くことは出来ないだらうと外の者が言ひ合つてゐるのに、たつた一人、いや、歩くことが出来る、と頑張つた男がある。議論の果、ぢや、実際出来るかどうかやつてみようといふことになり、殿様の御前で、たつた一人頑張つたといふ男の首をはねて、歩くかどうかためす事になつた。ところが、この頑固な男が、首が落ちてから、とにかく二足ぐらゐは歩いたといふ話なのだ。この男は死んだけれども大変殿様の御意にかなひ、子孫は沢山の加増にあづかつたといふことだ。
坂口安吾のある文章の冒頭です。意地を通す武士の生きざまを潔しというか、それともばからしいととるかは自由ですが、やはり日本という国が特異な文化を持っていることは意識したほうが良いなとつくづく思います。GW、皆様良い祝日を。