[2011年3月26日]
今なお震災の余波を受ける生活の中にありますが、そんな中でも我々の出来る範囲で日常生活が取り戻されつつあります。皆さんのご支援もあり、当校の教室も落ち着きを取り戻しております。もちろん、いつ何時、不測の事態が起こるかもしれませんが、その際は、適宜、スタッフ全員が全力で対応したいと存じます。
本当にようやく、という気持ちになりますが、子供たちが元気な姿を見せてくれるおかげで、教室運営が順調に循環し始めております。ただし、心配は完全に払拭されたわけではなく、うがった見方をさせていただくと、これから懸念されるのは、やはり日本全体の経済の状況です。
首都圏の経済活動がこのまま停滞してしまっては、ただでも厳しい日本の財政問題に跳ね返ります。経済の規模に合わせ労働市場が活発化するかどうかが決まるので、今の経済環境が悪化した東日本の状況では、GDPの深刻な低下は免れず、失業率の増大が心配されます。現実に東北地方中心に今回の震災にからみ、事業の先行きが見えないという理由で4月から入社予定者の採用を取り消す動きが出ています。また現在就職活動中の大学3年生の就職活動に影響が出ているとの話も出てきています。経済の循環が鈍れば財政赤字はますます膨らみ、ゆくゆくは韓国が経験したように、国家の財政破綻が明るみになるはずです。
だからこそ、今我々がなすべきことが何か、大いに問われます。未来の幸せを願うなら、当然電力不足を補うための一定の節電努力を推進しながらも、働ける人間は真摯に働き、学ぶ環境のある子ども達は真剣に学ぶことです。余震や停電、福島の原発問題を憂える気持ちはわかりますが、未来に生きようと思うのなら、立ち止まってはいけません。厳しい状況だからこそ、生きるために行動することです。
もちろん、東日本を見渡したとき、地震の余波をすべてはねのけるほど、恵まれた環境にはないので、被害のない西日本の方々にはぜひとも、日本の経済を支えていただきたいと思います。いずれ、被災の地の復興が進む中で、やはり先立つものはお金です。資金がなければ、復興することは到底かないません。今こそ、日本人全員が、弱い立場の方々を支えながら、「生産、流通、消費という経済の循環」に全力で取り組まなければなりません。
中国の故事成語「魁より始めよ」に従えば、まずは自らが始めることです。本日も、明日も、そのまた次の日も、全身全霊を込めて、子供たちの学力向上、学習環境の改善に努めて参ります。はなはだ非力ではありますが、勤勉な日本人の一人として、経済の再興に力を尽くしていきたいと思います。