[2011年3月28日]
本日3月28日(月)より、いよいよ当校春の講習がスタートします。予期せぬ震災の影響により、教室運営が危ぶまれていただけに、今回の春の講習は実に感慨深いものがございます。
どうにか震災後2週間ほどの時期を乗り越えられてきたのは、ひとえに皆様のおかげです。どんな状況にあっても、「人間の叡智を養成する学問という手段」を尊び、「子供たちが励むべき学習」を重んじていただけなければ、この震災にただただ翻弄されるだけで、通塾どころではなかったかもしれません。
きっと、現在の不安に翻弄されるよりも、未来を担う次世代の子供たちの成長を何よりも願っているのに違いありません。こうした建設的な親御様のお考えには、教育に心血を注ぐ者として、どれほどの敬意を払ってよいかわかりません。
震災以降、当然のように享受できた文明の利器は、まるで震災前と震災後の時代を大きく画するように、どれだけありがたいものかわかりません。街を煌々と照らす豊富な電力も、安全で安価な水も、余るほどに充実した品ぞろえも、たちまち大きな災害に見舞われてしまうと、もろくも簡単に喪失してしまうということに、初めて気づかされました。このような喪失感がうずく今、意気を落とさず、健気に学習する子供たちの姿が、対照的にくっきりと際立ちます。
テレビのニュースで、震災地の荒廃した光景を目に留める度に、胸がひどく傷みますが、しかし、この国に、「未来に生きる子供たち」と、「彼らの成長を促す学問」がある限り、きっと希望だけは失われません。
そして、この希望をもっと大きくするために、国難に遭遇した大人たちは、ともに叡智をしぼり出し、苦しんでいる方々を支えながら、復旧、復興を推進しなければなりません。
一致団結し、全力で、また今日という日を──