[2011年3月30日]
大地震により甚大な被害を受けておりますので、当然、国策として、被災者支援に多くのエネルギーを費やさなければなりません。あまりに被害が大きいので、どの程度の期間になるか想像すらできませんが、我々が被災地の復旧、復興に力を注ぐことは、今さら強調するまでもなく、国の最優先案件です。
しかし、我々は同時に、これまでの営みを取り返さなければなりません。多くの犠牲者を出してしまったことへの悲しみを乗り越え、健全な経済活動を進めていく必要があります。人が生き、人と人とで構成する社会を成り立たせるためには、その循環装置としてやはり経済が不可欠です。経済活動によって生み出される財なくして、復旧、復興は到底成し遂げられるものではありません。したがって、社会の一員として私どもの学習塾もまた、社会的な役割を果たすことが要請されます。また私どもの仕事は、教育ですので、たとえどんな苦境にあっても、最善の学習の場をご提供し、次世代の社会の担い手を養成していくことが求められます。
このような社会的使命を負う以上、もちろん今の時期において、出来る限り節電に努めることは当然のこととしながらも、学習塾の運営を止めるわけにはいきません。今多くの大人たちは何ができるか、何をなすべきか問われておりますが、私どももまた、選択をしなければなりません。社会の一員として、何を負い、何を推進するべきか、真摯に突き詰めた結果、我々は全力で学習環境の改善に努めて参りたいと考えております。
そして実に幸せなことですが、こうした考えに呼応するかのように、私どもの教育方針に賛同していただける多くのお客様がおります。3月11日(金)の大地震後、おおよそ1週間を経た辺りから、新年度入会生の募集について数多くお問合わせをいただいております。震災の余波があるにもかかわらず、この時期、昨年と同じ程度、入会のお手続きを承っていることを思えば、ご愛顧いただく皆様には深く感謝しなければなりません。言うに及ばず、学力の養成を求め、通塾する子供たちがいてこそ、我々の学習塾は存在意義を持ちますが、そのことを実感する日々を過ごしています。本日もまた、皆様への感謝の心をもって、学習環境の充実に努めて参りたいと思います。