[2012年8月19日]
本日のお休みを経て、また明日より、当塾市川市本八幡校の夏学習が再開します。また心をこめて、全力学習です。
さて、本日のブログテーマは、「学び」です。
あっさりと定義づけるなら、学びとは、インフォメーションを脳へ取り入れることです。学習の指導者は生徒の様子を観察し、どのように情報を伝えたら効果的か配慮しながら、学習技術を、学び手へ伝えます。新たな情報が、きちんと外部刺激として価値を持ち、学ぶ側の脳の中で、思考の回路として定着すれば、基本的に保存が完了します。
ところが、この説明では、脳の優れた点をすべて網羅していません。たとえば、何か大きな事件が起こるとします。
昨年の3月11日の東日本大震災を思い浮かべてください。そのとき、人間はそれぞれの対応を選択しますが、その判断はそれぞれの脳が行っています。福島原発事故の一報が入った途端、あわてて海外へ逃げてしまう医療関係者がいるかと思えば、国内の心ある医師や看護師たちが、危険をものともせず果敢に患者たちの手当てに乗り出したと言います。同じ人間であり、同じ職業に就きながら、人は違う選択をします。脳が実行するその選択の仕方が、その人間の価値を如実に示しているのではないでしょうか。
東日本大震災の教訓から得ることは大きいですが、こうしたケースは様々な場面で見られます。困難の大きい緊急時ほどその人間が試されることはありません。
世の中には、悲しいことに、ただ怖がって問題の核心に迫ろうとしない人間がいます。「問題だ、問題だ」と叫びまわり、問題をただ煽るだけで、解決をしない人間がいます。問題が発生したときに、既得権益を守り、自己保身に走る人間もいます。
しかし、私自身は、この教室に集い、真剣に学ぶ子供たちとともに、この世界に清らかな思考を重んじる人間がいることを信じ、問題を見過ごさず、果敢に対応へ挑む人たちとともに、勇ましき解決型の人間でありたいと願います。
きっとひとりの力は乏しくても、今やオフライン時代からオンライン時代となり、情報網でつながっています。しっかりとテクノロジーを介して、人間の脳と脳とがコネクトしています。この情報インフラを借りれば、互いにひねり出す解決策を美しく紡ぐことで、いかなる危険も軽減できるのではないででしょうか。
とどのつまり、解決するのは、人間の優れた脳の力です。だからこそ、学びの一番の醍醐味は、解決型の脳を育てることにあるのだと固く信じます。