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個別・少人数集団の塾「あっぷ指導会」
船堀校(あっぷ船堀)

[2012年9月9日]

塾・市川市本八幡の学習塾:歴史から学ぶ

本日は世界史のお話です。

 大航海時代、コロンブスがアメリカ海域へ到達することで、南北アメリカ大陸から様々な物資がはじめてヨーロッパへもたらされます。

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 そのひとつが、ジャガイモです。
 アイルランドや、ドイツのベルリンではジャガイモの食文化が根付くことで、爆発的に人口が増加したといいますが、ここで問題です。なぜジャガイモを食べるようになると、人口が増えるのでしょう。

 ヨーロッパの歴史を紐とくと、それは戦争の歴史です。様々な民族が入り混じるため、長く争いを続けてきました。
 戦争になると、戦死するだけではなく、農地が荒らされたり、焼かれたりするので、その当時主に食された小麦など壊滅的な被害となります。中世においては、中世農業革命が起き、または気温上昇も追い風となり、農耕地の生産性が飛躍的に増大します。
 このため食糧事情はよくなったといいますが、しかし、それでもさすがに戦火にまみれるとひとたまりもありません。大量の餓死者が出る例など決して珍しくないのです。

 ところが、小麦に代わり、ジャガイモを植えてみたと考えてみてください。戦火が農耕地に広がり、植物が焼けてしまったとしても、地中はどうでしょう。
 そうです。地中ですくすく育つジャガイモなら、どうにか生きながらえることができるのです。このことが、ドイツやアイルランドの人口爆発の原因となったといいますから、大変驚きます。

 一方、ヨーロッパ人に侵略された南北アメリカ大陸は、当時1億人いたといわれる人口が激減し、10分の1程度となりました。武力をもって大量殺戮が行われた例がないといったら嘘でしょうが、実は──死亡した多くの住民たちは、実はヨーロッパ人を目撃することなく亡くなっています。

 なぜなら、彼らを大量殺戮したのは、ヨーロッパ人が持ち込んだ天然痘というウィルスだったからです。ヨーロッパ人とは異なり免疫をまだ持っていなかったために、その感染力はすさまじくあっという間に死に至らしめられたのでした。

 受験と言うと、知識の詰め込みという印象をもたれる方もいるかもしれません。事実、記憶にとどめるべき知識はたくさんありますが、大切なことはプロセスとその結果をきちんと理解することです。

 先の例の二点に戻ります。
 ドイツやアイルランドで人口が爆発的に増加したこと、その反対に南北アメリカで人口が激減したことを考えてみてください。結果となって残るその現象には、そのプロセスという明確な理由があります。

 この探求こそ、ある意味学問だといえるのかもしれません。
 記述式問題の対応力をつけるだけがこの場合の効能ではありません。ただ用語を記憶するのとは異なり、ひとつの物語として覚えるという意味において、エピソード記憶の効果を発揮するので、まさに長期記憶が可能となります。


【速読関連情報】
これまでに速読を特集した主なテレビ番組:
「所さんの目がテン(日本テレビ)」、「やじうまサタデー(テレビ朝日)」「ためしてガッテン(NHK)」、「シャキーン(NHK)」、「とくダネ(フジテレビ)」、「エチカの鏡(フジテレビ)」、「ズームイン!!SUPER(日本テレビ)」

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