[2012年9月11日]
この地球に情報インフラが整ったことで、情報を中心として世界が回る時代です。どれだけの驚きをもって、情報革命の時代に我々が生きているのかといえば、たったこの2年の間に、SNS(Social Networking Service)の力を借りて、チュニジアで政権の転覆が起こったのをはじめとして、エジプト、リビアと独裁政権国家が終焉を遂げました。今なお、シリアでは内戦状態にあり、革命ののろしは収束する気配がありません。
またここ日本でも、昨年3月11日に東日本大地震を経験し、政府や東電の原発事故情報がいかに自己保身、既得権益保護によって捻じ曲げられてしまうのか、今ではよく知るところとなっています。
さらにいえば、いわゆるサブプライムローン問題に端を発する、リーマンショックは、アメリカ一国の問題ではなく、たちまち世界全体にも影響を与え、今なお当時の火種を残したままとなっています。日本でも、この危機は今なお完全に解消されることなく、目下問題なのは、トップの次の後継者不足です。2008年のリーマンショック以降、その手前の時代とは異なり、世界のどこかで起こった事件が一気に世界全体に影響を与えかねません。この結果、昔ながらの経営手法では通用しないので、経営手腕のレベルが一段階上がったともいわれています。視野の広さと俊敏な決断力を求める時代とあっては、ただ単に経営力が問われるだけではなく、組織に生きる人材もまたこれに引き上げられる形でレベルアップを図らなくてはなりません。
かつて正しいと信じていた方こそ、まやかしであって、明日には、かつての正しいという定義づけが変わっているかもしれません。この規範の劇的変化のことをパラダイムシフト、あるいはパラダイムチェンジと言いますが、世界の常識が変われば、その中の日本も変わり、ものの短い時間で、あらゆる産業に影響を与えてしまいます。
きわめてダイナミックにうねり狂う潮流のなかで、これからの人材は生きていくことになりますが、決して悲観的にとらえる必要はありません。変化の時代こそが、チャンスだからです。きっとポジティブに躍動的に世界の変化に体感をもって行動したいという人間にとって、これほど興味深い時代はないのではないでしょうか。
だからこそ、若いうちにこそ、学問を修め、世界へ出ていく準備をしっかりと行ってください。ぜひとも宇宙に衝撃を与えるくらいのイマジネーションをもって、今の学びを、未来に活躍する自分へつなげてください。