[2012年9月29日]
世界に誇れることの一つとして、日本人はとても誠実な国民ではないでしょうか。日本人の誠実さを物語る一つとして、日本人が丁寧につくる日本製品は、たいへん壊れにくく、長持ちするとの評価を世界的に得ています。
たとえば、本年の7月31日の新聞記事ですが、「日本のトヨタ自動車が、2011年上半期(1月〜6月)トップのアメリカのGM(ゼネラル・モーターズ)を抜き、2012年上半期(1月〜6月)では2年ぶりの新車販売台数世界一の座に返り咲いた」そうです。
何よりも、世界的に日本車が愛される理由は、やはり丈夫で、長持ちすることにあるようですが、生産拠点が世界へ広がる中にあっても、日本人の誠実なものづくりの精神は失われていません。
しかし、今の時代、この日本人の誠実さからくる完璧主義こそが、実は大きく日本の産業の足を引っ張る原因にもなっているというのは、とても逆説的であり、皮肉でもあります。
どうしても、スピードが求められる時代にあっては、車の生産は別として、インターネットを経由できる製品であれば、製品出荷後に問題が起きても、ネット経由で修復できてしまいます。
もちろん顧客からすれば、バグがあるような製品は迷惑千万で腹立たしい限りでしょうが、石橋を叩いて渡っている間に、世界の主力メーカーは次の一手を打ちだし、いつの間にか日本の企業の多くが遠くに置き去りにされている状況は決して珍しくありません。
したがって、我々は、日本人特有のまじめさゆえに、過度な完璧主義に陥ることなく、出来る限り前へ進むことです。ユーザーの力も借りながら、製品の完成度を継続的に上げていくというスタイルをとることが求められます。
言うなれば、「チャレンジするリスクよりも、チャレンジしないリスクの方がずっと大きい」時代です。あれこれマイナス面を掘り出して考えあぐねるよりも、まずは前へ進む勇気を持つことではないでしょうか。
これからの教育もまた同じです。何よりも、失敗を恐れず、先へ進むチャレンジが大切です。運転は少々荒くても、アクセルを力強く踏み、加速することです。手荒い運転は、同じ車に乗り合わせた人間にしてみれば、心臓がいくつあっても足らないかもしれませんが、ここは解釈力です。ハラハラドキドキは、ジェットコースターに乗ったと思えば、きっと思い切りたのしめるのではないでしょうか。
きっと退屈な安全運転をしていたら、気づいてみたら、世界から置いてけぼりを食ってしまうことでしょう。その一方で、当塾を例に出せば、優秀な生徒の多くが、先へ先へと進む、先取り中心の学習を選択しています。
実は、今回当塾の「成績向上プロジェクトの成績表彰制度」で銀賞を獲得した中2生は、英語も数学もすでに一年先んじて中3の範囲を学習しています。少々手荒くはありますが、どんどん前へ進む勇気が、大きく学力を向上させています。
やはり、完璧主義の日本人にはもう一つの特性として、悪しき横並び主義がありますが、周囲と同じスローテンポの安全運転に安心せず、手荒くても人生加速することが一番ではないでしょうか。
あっぷの成績向上プロジェクト 成績優秀者
金賞:Sくん (本八幡校)
銀賞:Hくん (西葛西校)
銅賞:Mさん (船堀校)
*当塾成績向上委員会が、教室推薦を受けた生徒の成績を判断材料とし、厳正な審査の下、決定致しました。また学習の一助となることを願い、当塾代表より表彰し、図書券を贈呈します。