[2012年10月30日]
人類の歴史を振り返るなら、農耕の誕生によって、冬の時期も、穀物を貯蔵できることで、飢餓から免れるに至りました。ところが、一方で、保存がきく穀物はお金の価値を持つことになり、持つ者、持たざる者の身分制度が始まると同時に、富を奪い合う戦争の歴史が始まります。
ある意味、農耕発生からずっと人類は、戦争を繰り広げてきたことになります。ただ人間のエゴや残忍性が強調されながらも、そうした醜い感情を拒むのもまた人間です。どんな苦境にあっても、弱者を助けるのもまた人間であり、人の死を悲しむのもまた人間です。どの地域にも等しく、そして未来永劫、「非人間的状態からの解放を目指す人道的精神」は、決して滅びることがあってはなりません。
とりわけ今の時代、情報テクノロジーが進化したことで、情報端末から集積される、いわゆるビッグデータを活用できます。たとえば、災害時に、各拠点の人たちの情報を集約し、それを共有することで、より正しく安全な判断を得るシステムが研究されています。この新しいシステムの力によって、我々は大地震に遭遇し、交通網が麻痺したとき、ツィッターなどを上手に活用することで、最も安全な道順を選択して、家路につけるかもしれません。
一つ間違うと、SNS(Social Networking Service)は、悪意の巣窟となり、個人情報がひとり歩きし、プライバシーの問題に発達することもあれば、何かの事件をきっかけに、関連サイト全域が集中砲火にさらされることもあります。しかし、どんな時代にあっても、人間に備わるヒューマニズムの感性は色あせることなく、苦境に立てば、人間同士支え合うはずです。
こうした情報の時代にあって、人の暮らしは一変しています。情報テクノロジーの発達は、過去にはないコミュニケーションを人間に求めるので、道具立ての進化に伴い、コミュニケーションそのものもまた新たな進化が求められます。
つまるところ、何か問題が起こったとき、優れたテクノロジーをどう使うかは人間であり、それを解決するのは、優れた人間の叡智です。多くの情報を集約できる情報インフラ発達型の時代なので、一人の天才の叡智ではなく、不特定多数の人間たちの思考が強いパワーを持ちます。
今まさに学びの時期にある学生たちならば、この情報革命期にあって、自らの思考力をもって生きていくためにも、どこまでも学習の価値を高めてほしいものです。
あっぷの成績向上プロジェクト 成績優秀者
金賞:Sくん (本八幡校)
銀賞:Hくん (西葛西校)
銅賞:Mさん (船堀校)
*当塾成績向上委員会が、教室推薦を受けた生徒の成績を判断材料とし、厳正な審査の下、決定致しました。また学習の一助となることを願い、当塾代表より表彰し、図書券を贈呈します。