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個別・少人数集団の塾「あっぷ指導会」
船堀校(あっぷ船堀)

[2012年11月25日]

塾・市川市本八幡の学習塾:ジョブズ的「読解力」の養成

 本ブログで最も登場回数が多いのが、おそらくスティーブ・ジョブズ氏だと思います。それもそのはずで、ただシンプルに申し上げれば、本ブログを担当する私自身が敬愛する人物であり、本当に愚直な話ですが、私自身がジョブズ氏のような仕事人になりたい──という願望があるからです。

 したがって、このような導入部をつくった以上、本日もまた、ジョブズ論にて始まります。



 さて、数多くの伝説的プレゼンテーションを行ってきたジョブズは、やはり、スピーチの分かりやすさの達人です。どのように人間の脳が理解していくかをよく弁えている彼は、3点に集約して論を展開します

 言ってみれば、3つにポイントを絞ることは、脳に心地よく情報が入っていくことを意味しています。心理学的にも人間が一度に理解できる幅は限界があるので、3点に収める論法は理想的なプレゼンテーションといえるのかもしれません。

 これと同じことが、国語の読解問題でも言えます。読解問題の作業工程を大きく分ければ、二つです。一つは正確な読み取りです。そしてもう一つは設問ごとの解法です。もちろん何よりも正確に読み取ることなくして、設問ごとの解法はないので、国語の読解といえば、まず真っ先に対応力を強化するべきは、内容の読み取りに尽きます。

 そうすると、どうやって正しく読み取るかということになりますが、読み取りのポイントは3ポイントより少なく、わずか1ポイントです。5W1H「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」などあまり意識する必要はありません。あまりに5W1Hを意識しすぎると、かえって脳に混乱をきたすからです。

 実は本当に1ポイントで充分です。というより寧ろ、1ポイントの基軸へシンプルに集約することが何より肝心です。

 小説文なら、「何が起こり、どんな結末になったか」が1ポイントです。もうひとつここに加えるなら、この出来事を通して、登場人物の心情がどのように変化したかです。

 論説文なら、「作者が言いたいテーマは何であって、どんな結論付けをしているか」が1ポイントです。そして、この論説文を読む読者たる自分が、新たな情報を取り入れることで、世界観を広げられるかにかかってきます。

 あれもこれもの複雑さを排除し、出来る限りシンプルにポイントを集約することは、脳科学的にも、心理学的にも、理解度を高める最良の方法ですが、もちろん小説文にしても、論説文にしても、あくまでも1ポイントの基軸を根幹とし、いくつもの枝葉の情報がからまっています。ジョブズ氏が、プレゼンテーションで3点を強調しながらも、そこにまつわる情報がいくつもあることと同じです。

 さあ、今日から国語の読解の世界を大きく変えてみてはいかがでしょう。しっかりと読解技術を獲得することによって、もっともっと自分の脳が織りなす世界に奥行きができ、鮮やかなまでに色彩が豊かになり、ずっと大きく自己の世界観が広がるはずです




あっぷの成績向上プロジェクト 成績優秀者 
金賞:Sくん (本八幡校)
銀賞:Hくん (西葛西校)
銅賞:Mさん (船堀校)


*当塾成績向上委員会が、教室推薦を受けた生徒の成績を判断材料とし、厳正な審査の下、決定致しました。また学習の一助となることを願い、当塾代表より表彰し、図書券を贈呈します。