[2012年12月5日]
もしかしたら、当塾の個別指導は、個別指導とは呼べないかもしれません。もう一度考えてみるに、やはり、一般的な個別指導のカテゴリーに置くことはふさわしくないように思います。
よくある個別指導の学習塾は、きちんとした縦ぐしがあります。担任講師の指導力・授業力を柱として、生徒の学力の成長を高めます。一本縦に走った担任の熱意が、どこまでも生徒の学力を向上させます。
しかしながら、担任講師の力量に頼り過ぎる嫌いがあり、仮に子どもとの相性が合わなければ、担任講師のけん引力は、途端によろよろとよろめいてしまうことでしょう。
また、その先生に指導経験があればまだよいほうでしょうが、よくある個別指導の塾では、先生方にカリキュラムや指導方針、定期テスト対策などを任せきりなので、大きなリスクを伴います。えてして、先生方は先を見越さず、場当たりの対応に陥りがちですので、ひとつの学習単元の消化に時間を掛けすぎます。あるいは先生自体が楽をしたいからと、先を進まず同じ単元を何度も復習します。すると結果はどうでしょう。定期テストの日程、あるいは入学試験日が訪れたというのに、全単元終わらずに、試験へ臨ませる例もあります。
こうした悪例を何度も耳にするからこそ、当塾では、縦ぐしを補強する、横ぐしに工夫を凝らします。
横ぐしの要となるのは、当校ではチューターと呼ぶ、リーダー講師です。チューターは、担任講師をサポートし、担任指導を行う、力量最上位の先生です。日々の仕事として、チューター講師は、担任講師の授業運営をチェックします。特に彼らが着目するのは、カリキュラムの進度です。定期テスト日、検定試験日、入学試験日を逆算し、カリキュラム消化が順調か細やかに判断します。もしも不適切な学習進度をみてとれば、すぐさま担任講師への修正をはかります。
また当塾あっぷでは、授業終了後、定着度確認、定着度向上を目的としたテストを実施します。その管理官がチューター講師ですので、生徒の理解度を完全把握しています。生徒の成績向上こそ、担任とチューターの一番の任務だと思えばこそ、二講師が力を合わせ、試験日前に自習参加を呼び掛けることもあります。あるいは、個別指導コース、グループ指導コースの分け隔てなく、教室を挙げた、定期テスト月間を催すのもまた、チューターです。
さらにいうと、まさに当月、受験の追い込み期ですが、チューターは、担任と協力するのはもちろんのこと、教室長、副教室長、ベテラン講師陣とも連携をはかり、「過去問対策学習会」や「作文添削教室」など無料学習企画等を立ち上げます。
したがって、本日もまた受験生を中心に、各種学習イベントの趣旨にのっとり、当校の生徒たちが自習室や各教室で全力学習できたのも、当塾の核となり、横ぐしを強固に張る、チューターという存在があってこそです。
ここまで、当校のチューターという職務の意義を、力を込め、強調させていただきましたが、そうすると冒頭に申し上げたように、一般の個別指導という呼び名はやはりふさわしくないのかもしれません。
塾人として、人材の育成を強く願い、ポスト個別指導時代の旗手たらんと望むのならば、今後の学習運営ビジョンになりますが、ますます担任力の縦ぐし、教室連携の横ぐしを強化することに力を尽くさなければなりません。
今ある教室の状況に甘えず、慢心などせず、子供たちの学力の成長をどこまでも望むがゆえに、さらなる学習環境、学習システムの改善に、全身全霊を捧げることを、心して誓います。
子どもたちとともに、日々学習、日々成長です。