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個別・少人数集団の塾「あっぷ指導会」
船堀校(あっぷ船堀)

[2012年12月22日]

塾・市川市本八幡の学習塾:水、宇宙、人間、そして教育と成績

【本八幡教室情報 受験対策月間】
受験相談会実施(公立入試内申点基準 併願優遇 塾推薦等説明) 12月22日(土曜日)まで
過去問対策学習会スタート! 12月から


どうして雲は空に浮いていられるの?

 以前、小学生の生徒に、こんな質問を受けたことがあります。テレビで人気の池上彰さんぽく言えば、「いい質問ですね」と思わず、うなるような、なかなか優れた着眼点の疑問だと思います。

 確かに考えてみると、水と氷でできた雲は、本当なら重力に引っ張られて落ちてきそうなものですが、どうして、ふわふわ空に浮いていられるのでしょうか。

 実は、上昇気流によって上向きの力が働くので、重力による下向きの力と絶妙なバランスで釣り合うことで、風に流されながらも、空に在り続けます。しかし、上昇気流とのバランスで、相対的に水と氷が重くて、重力に引っ張られれば、下向きに落ちていきます。これが雨や雹(ひょう)の存在です。

 また雲が白い場合と黒い場合がありますが、これは太陽の光の加減によるものです。雲に厚みがあれば、下の方に日光が届かないので黒く見えてしまうことになります

 雲ひとつとっても、水とは本当に不思議な物質です。

 冷たくなれば、固体となり、温度が上がって、液体となり、さらに加熱すると気体となります。自然界の物質変化の常識なら、一番軽く、体積が大きいのが、自由自在に物質が動き回れる気体です。その次に、見た目からわかるように、液体が自由に動けそうな印象を受けます。そうすると、液体と固体とを比べたときに、がっちりと固まって身動きとれない固体よりも、重さでは軽く、体積が大きいように思うことでしょう。確かに多くの物質はそうかもしれません。しかし、水は違います

 上昇気流で持ち上げられる雲は例外として、基本的に自然界を見渡すと、上空に軽い水蒸気があり、これが冬場だと、池の上には氷が張ります。その下に液体の水が存在することになります。ということは、一番軽いのは、水蒸気で、次に軽いのは氷となります。最も重いのは重力に引っ張られて一番下に位置する液体の水なので、この重い水の上に、これより軽い氷がぷかぷか浮くという現象が起こります。おそらく、夏場に氷入りの飲料を飲んだことがあれば、液体よりも、氷の方が軽いことは何となく想像がつくはずです。

 しかし、ここで問題なのが、なぜ、他の物質とは異なり、固体が液体より軽く、体積としては大きくなるかということです。実は、水の分子構造に原因があります。冷やされて、水分子同士が結合したときに、水分子が一直線ではなく、折れ線型をしていることで、正四面体形の隙間の多い結晶構造になるためです。

 珍しい水分子の形が、冬になって気温が下がると、水辺で氷を浮かせる作用をもたらしますが、この現象によって、冬場いくら寒くても、太陽の光によって、池の氷は溶けやすいという効果をもたらします。

 もしも水分子が一直線で結晶をつくらなかったら、氷は水よりも重いことになり、下に沈むので、太陽光によって溶けにくくなります。当然生物にとっては、一定の温度の方が暮らしやすく、また液体の水の量が多い方が広い生活圏を保てるので、水分子のこの形は、地球に豊富な生物を繁殖させる大きな理由となりました。

 それはまた、我々人間もまた命をもつ生物のひとつであり、我々の祖先ははるか昔、水の中で誕生し、長い間水の中で暮らしてきたことからも、いかに水が大切か、おわかりいただけるはずです。もちろん今人間として生きる我々の支えは、水です。

 飲料として欠かせない面もありますが、高い山から低い海へ流れ、水辺から上昇気流の働きにより、雲となって、地表に雨水をもたらすことで、地球全体の循環装置の役割を持っています。土は熱くなれば熱くなり、冷えるとぐっと冷たくなりますが、水はそれと比較し、温度を一定に保たせる働きがあるのもまた、水がもたらす恩恵です。

 もっと言えば、人間の体の60%(赤ん坊だと70%程度)は水分でできているので、我々自身、実は、水だとも言えなくもありません。

 さらにもう一つ水といえば、最近、「約12光年の距離にあるくじら座タウ星には、地球のように生物が生息できる惑星が存在する可能性がある」というニュースを見かけました。このタウ星と名づけられた星ですが、水を保持するのに適した「ゴルディロックス・ゾーン(生命居住可能領域)」に存在しているようです。

 やはりこの広い宇宙の中にあって水を持つ惑星の誕生は、本当に奇蹟的なことです。この奇蹟の星「地球」に、我々もまた人間として生まれてきたのですから、途轍もない奇蹟に奇蹟が重なっていることになります。だからこそ、人の命は貴重であり、人の営みほど尊いものはありません。

 さて、今回のブログは、雲から始まり、水へと移り、そして、宇宙です。宇宙と言うとその規模で見た時、あまりにミクロな存在が人間かもしれません。しかし、我々には、知的生命体として備わった叡智があります。この叡智の力によって、人間の思考は宇宙全体を飲み込んで、この宇宙と言う世界について解釈することができます。

 その意味で、この叡智、この思考をもっと豊かにする教育こそ、崇高であると信じ、本気の思いで、人材の育成に寄与していきたいと強く望みます。

 最後になりますが、ここまで雲から水、水から宇宙、宇宙から人間、人間から教育へとコネクトして参りましたが、もうすこしだけ──教育について補足です。



 ただ今2学期の成績の集計中です。当塾では、「成績向上プロジェクト」を大々的に展開しており、1学期に続き、今2学期もまた成績表彰を行います。

 今回の定期テストで、57点から88点へ英語の得点 31点UP を果たした生徒もいれば、5科コース受講のある中学3年生は、何とも、素内申 6UP を達成しました。その他にも成績向上を果たす生徒が数多くおり、本当にうれしい限りです。

 なお、本ブログにて、「成績向上プロジェクト」の成績表彰につきましては、また日を改めて特集記事を掲載する予定でおります。ぜひご期待ください。