[2013年1月25日]
【本八幡教室情報 受験対策期間】
1月の入試対策学習会(中3・小6)
いよいよ新学年先取り学習スタート!
4月から新学年中学生コース開講!
安倍政権が発足し、景気回復を第一とした政策が進行しています。これを、いわゆるアベノミクスといい、「大胆な金融政策」、「機動的な財政政策」、「民間投資を喚起する成長戦略」の3つの基本方針を打ち出したことは、大方市場では高い評価を受けているようです。
一方で、日本の家電製造大手は、韓国のサムスンやLG、中国のハイアールに追い抜かれ、成長産業として位置づけていた、太陽光発電システムなどの環境ビジネスも、想定よりも苦戦を強いられています。
もちろん、あくまでも、規制緩和の下、市場原理にゆだね、民間の活力で、新しい産業の成長に期待することが大前提としてありますが、国際的な大競争時代にあっては、国のリーダー、企業のリーダー自らがトップセールスまで求められます。とてもではありませんが、国際競争激化するなか、国家的戦略のプレゼンテーションなくして、生き残れないことを意味します。
政府関係者によれば、日本の主軸となる成長産業として期待するのが、まさに「教育」だと言います。
国を挙げて、若い世代へ投資額を拡大することで、未来の日本の担い手を育てることは極めて重要な国家プロジェクトでもあります。残念ながら、これまでは高齢者への歳出の配分が大きく、あまりにバランスを失った政治運営がなされていたのは事実でしょう。
今後、重点が置かれるべきは、未来に向けた投資です。米国でも、大学卒業者数を増加させる方針を打ち出していますが、教育レベルを向上させることは、すなわち、国そのものを豊かにすることです。
言わずもがな、国とは人であり、この人間たちの総和で、国や社会が成り立っているとするなら、人材の育成を果たす教育の役割はあまりに重く、重責を担っています。
ところが、あまりに日本の教育はレベルが低すぎます。最近では、学力の向上うんぬんを語る以前に、まさか教育の世界で、子供が命を落としています。大阪桜宮高校の体罰自殺事件です。一人の未来ある人間が亡くなったことも問題ですが、その後、体罰擁護論がわき出し、なぜだか、子供たちが記者会見に登場しました。愚かなエゴイズムに子供たちまで巻き込んで、現状の体制を守ろうという勢力がうごめいています。あまりにも無責任が過ぎます。
人一人の生命を守れなかった人間たちは、なぜ自らの過ちを責めることをやめ、それどころか自分の幸せばかり貪欲に追求しようというのでしょう。こんな不健全な人間たちが、教育界にはびこるから、そもそも体罰自殺事件が起こるのです。そして、おそらく、この問題は大阪に限った事件ではなく、日本のどこの学校でも、体罰が起きているという現状を大きく変えていかなければなりません。
またもうひとつ、2月から退職手当が引き下げられる前に、教員が相次いで駆け込み退職をするという事態を招いていますが、本当に残念なことです。もちろん、制度上の問題もあって、長く働くと損をするから早くにやめてしまった方が得という心理が働くのでしょう。
そもそも国の財政の悪化は、大人たち全員の責任なのですから、とりわけ教育者なら率先して、エゴイズムを捨て、自らすすんで退職金の減額を申し出る運動を全国的に展開するくらいのことをやってはいかがでしょう。何が常識で何が非常識かの基準は、その人間の生き方として、何が正義で何が邪悪かです。どんな生き方が美しく、どんな生き方が無様かです。
あえてきつい言い方をしますが、駆け込み退職など、選択肢の一つとして考えようものなら、それは明らかに邪悪で無様です。世の中的に、この解釈が常識化しなければ、ますます自己愛、自己肯定、愚直な現状維持ベースにこの国は支配されることでしょうし、そんな誇りを失った国なら、いっそ滅んだ方がよいのかもしれません。
まずは、日本人一人一人のメンタリティーに変革を起こさなければなりません。それは、本当はとても簡単なことです。ゆがんだエゴの感情を捨て、理性的な正義に目覚めればよいのです。美しい生きざまを選択さえすればよいのです。
願いは、大人に一つ、子供に一つです。何よりもモラルを第一とした美しい生き方を尊重する大人たちが増え、この手本となる尊敬すべき大人たちを見て、子供たちが健やかに育っていくことに尽きます。