[2013年5月4日]
昨日のブログにて、日本の最高額紙幣一万円札の肖像「福沢諭吉」についてお話ししましたが、米国最高額紙幣100ドル札の肖像といえば──「ベンジャンミン・フランクリン」です。
おそらく勤勉というと、日本では二宮尊徳(江戸時代後期の農政家 薪を背負いながら読書する二宮金次郎像で有名)を思い起こすかもしれませんが、世界の歴史の中で、随一の勤勉家といえば、ベンジャミン・フランクリンの右に出る者はきっといないでしょう。
なかでも、よく知られているのは、「フランクリンの十三徳」です。節制、沈黙、規律、決断、節約、勤勉、誠実、正義、中庸、清潔、平静、純潔、謙譲の十三の徳のことを言います。
とにかく、決めたらとことん信じて貫き通す人間です。十三徳すべてを習慣化させたいと思ったら、その几帳面さと集中力はすさまじく、その約束事として、小さな手帳を用意し、そこにわざわざスケジュール表をこしらえ、毎日チェックします。今日はどの徳をなすべきか、自分に課します。
強い克己心がなせる諸業か、貧しい家の出ながら、若くして印刷業、新聞業で成功します。その後は、科学者として、避雷針などの発明でも力を発揮し、政治家としては独立戦争時にフランスとの協力関係に一役買います。
何といっても最大の功績は、アメリカ独立宣言の起草でしょうか。トーマス・ジェファーソンらと共に署名に加わった五人(トーマス・ジェファーソン、ジョン・アダムズ、ベンジャミン・フランクリン、ロジャー・シャーマン、ロバート・R・リビングストン)のうちの一人です。
やはり米国紙幣の肖像に用いられるくらいの人物ですから、その人気は根強く、アメリカ建国の父と呼ばれ、言うなれば聖書のように愛される「フランクリン自伝」はロングセラーとなっています。
ところで、「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」の著者マックス・ウェーバーもまた、「フランクリン自伝」の影響を受けており、同著のなかで、資本主義の精神を体現した人物としてベンジャミン・フランクリンを挙げています。ウェーバーの解釈によれば、資本主義の根源は、フランクリンが実践したような勤勉にあるそうです。
ということで、最後になりますが、昨日のブログテーマに登場した福沢諭吉と、ベンジャンミン・フランクリンに共通するのは、3点です。最高額紙幣の肖像になっていること、国内最高の思想家であったこと、そして、もう一つ、大の読書家だということです。尋常ではない量の書物を読みこなすだけではなく、読んだ内容に的確に解釈をつけ、議論に強みを発揮するあたり、群を抜いています。
さてさて、読書といえば、当塾の速読トレーニングです。どうせ目標を定めるなら、夢はずっと大きくしてみてはいかがでしょう。それこそ、福沢諭吉、ベンジャンミン・フランクリンを目指して、まさに今、読書の達人になるチャンスです。
5月6日(月)から5月31日(金)までの期間になりますが、「所さんの目がテン! 日本テレビ」にて速読が特集されたことを記念し、「速読大体験会」を実施します。