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個別・少人数集団の塾「あっぷ指導会」
船堀校(あっぷ船堀)

[2013年5月15日]

市川市本八幡の進学塾:ガリレイの相対性原理の続き

 昨日のブログで、「ガリレイの相対性原理」をテーマとして、お話しししました。視点の切り替えによって、事実が異なって見えるという内容でしたが、もう少しだけ、書き添えたいと思います。

 実は、我々はこの地上で生活していると、まさかこの大きな地球が動いているという感覚になることはありません。ところが、地球の自転スピードは約時速1600キロ、公転スピードともなると、時速ざっと10万キロの猛スピードです。

 また電車に乗っていても、駅から出発した時点では、動き始めを強く認識するかもしれませんが、移りゆく車窓を眺めない限り、体感として動いている感覚が鈍くなります。一定のスピードなら、電車の中で立っていることができます。途中で急ブレーキでもかかれば、運動の変化を認識し、転倒してしまうかもしれませんが、一定スピードになると、止まっているときと同じ感覚になります

 もっと大きな視野でとらえてみましょう。太陽系のなかに視点を置くとすれば、個々の惑星は楕円軌道を描きながら太陽を中心に回っています。そして、実は、地球が動いているのなら、太陽も動いています。しかも太陽は、子分の地球や土星を引き連れて、銀河系の中を進みます

 ここで今まさに、差し向ける目の先は、銀河系のなかでの太陽系全体の動きにあります。太陽を中心とし、その周りの惑星は、ぐるぐると螺旋状にまわりながら太陽を追いかけていきます

 太陽は止まってなんかいません。何とこの太陽と惑星の動きは時速80万キロ(秒速220キロ)のスピードです。さらには、銀河もまた宇宙のなかで、猛スピードで移動しています。強調しますが、ここに静止という考え方はありません

 一見物事は静止しているように感じられますが、視点を切り替えたときに、途轍もないスピードで動いているのかもしれません

 いみじくも、紀元前500年ごろのギリシャの思想家ヘラクレイトスは、「万物は絶えず流転する」と説きました。現代ならなおのこと、時間を止めず、世の中の変化を感じながら、流動性のなかに身を置くべきではないでしょうか。変わることを常態として認識し、ましてや新しさを面白がれる若者なら、挑戦を続けることです。