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個別・少人数集団の塾「あっぷ指導会」
船堀校(あっぷ船堀)

[2013年5月23日]

川市本八幡の進学塾: 躍動的 創造

 本八幡校では、受験学年を中心とし、保護者面談を実施しておりますが、その面談時期が始まる前に、進路に関するアンケートを行いました。

 もちろん、本校は進学塾ですので、どの学校へ進みたいか、という希望を確認する意図もございますが、アンケートの最初の設問は、「将来就きたい仕事」とし、その下に「志望校」という体裁をとりました。

 ある中3生は、堂々と会社の経営者と書いています。ある子は、学校の先生、政治家、科学者とあり、小学生のアンケートをみると、ここは、とても希望に満ちています。カウンセラーに、シェフに、サッカー選手、医者──と、将来の夢が躍動的です。

 しかしながら、学年が上がるほど、実は「将来就きたい仕事」が空欄になる率が高く、それを見ると、本当に残念でなりません。若い才能を磨き、彼らの人生を切り開くことこそ教育者のつとめですが、私自身の力不足を痛感します。

 高校、大学への進学も大切ですが、最も重要なのは、彼らが将来、どんな仕事に就くか、その未来の一点です。学校への進学など、自分の人生を幸せにするための、手段でしかありません。早稲田、東大へ進学したからといって、それで人生がばら色というのは幻想です。

 しっかりと学業を積み、優れた学習環境の場で、精神、思考技術を陶冶した末に、社会に出て、活躍できなければ、学んできた過程など、かすんでしまいます

「学んできたひとつひとつの無数の点の過程」が、「自分が仕事を通じて歩む未来の一点」につなげなれば、教育など無価値です。

 小学生から大学まで高々16年です。この短い学習期間のうちに、しっかりと社会に出る準備をしておかなければなりません。なぜなら、社会に出たら、一般のサラリーマンで、40年余り働きます。これが、会社の経営者、政治家なら、60年以上、社会の前線に立ちます。学生時代に比べてはるかに長い期間、我々は、自らの脳を最大の武器とし、自分の人生を幸せに導かなければなりません。

 だからこそ、この帰結点に向かって、学生時代の学業があります。学業を通し、あるいは、学生時代のさまざまな体験を通し、自らの意志で育んだ、脳の回路ひとつで、社会に出て、資本主義の競争社会に身を投じなければなりません。競争原理の働く市場のなかで、ともに切磋琢磨し、よい商品、よいサービスを創造することにおいてこそ、我々の生活は便利で快適になります

 我々がともに社会をよくしようと高め合う資本主義は、今や世界の共通ルールとなり、ボーダレスに競争が起こる時代です。このおかげで、確かに格差というマイナスを生んでおります(ウォール街のデモをはじめとし、世界各地でその波が押し寄せている現状について、そのうち本ブログでも取り上げたいと思います)が、世界全体の生活レベルは向上しています。

 進路アンケートを見て、つくづく考えました。そんなにちっちゃくならずに、自分の人生なのですから、もっと本気で愉しめばよいのにと──。体全身、精神すべてを使って躍動的であってほしいと願います。とんだりはねたりしながら、様々な障害物に体をぶつけて傷をつくりながらも、夢や希望へ進む意志だけはくじけずに、どうか立派な大人になってください。その未来の自分がたつ、フィールドの大小などどうでも構いません。

 未来の一点において重要なのはひとつ。考え、決断し、実行できる人間であるかどうかです。自分の脳ひとつを最大のよりどころとし、社会に出てなお実務を通し、脳の回路を育みながら、自分の人生を、そして自分が暮らす社会を思い切り 創造 してください。どうせだったら、世界を──地球まるごとを──変えるくらいに、自分自身を躍動させてみたらどうでしょう。