[2013年6月10日]
To be or not to be, that is the question.
シェイクスピアの戯曲「ハムレット」の一節です。よく日本では、「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」と訳されます。主人公の王子ハムレットの葛藤を表現した有名なセリフですから、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
葛藤といえば、産業の世界で、こんな言葉があります。
Innovate or die.
イノベート(革新)するか、さもなければ、死を待つか。
もう随分前に、ソニーのストリンガー元CEOが使った言葉ですが、最近この言葉を目に留めました。
目下安倍政権で、日本を立て直すための成長戦略が発表されており、そのうちの、「科学技術イノベーション総合戦略」で飛び出してきたのが、やはり、Innovate or die. という言葉でした。
経営論において、イノベーションは基本的な重要語です。かつてピーター・ドラッカーは、企業が生きていく上で、マーケティングとイノベーションの重要性を語りましたが、今なお、国も企業も、さらには個人も、イノベーションなくして生きられない時代です。
いかに「イノベーションを日常語にできるか」──教育の世界においても例外なく、我々の本気の仕事力が問われます。やや大げさかもしれませんが、ぜひとも、die(死を待つ)のではなく、innovate(革新する)を進めてまいります。