[2013年6月12日]
もしも人が変わるとしたら、そこに出会いがあります。優れた教師との出会いにより、がらりと子供たちの人生を大きく変えてしまうのが、教育の場です。
けれども、私の場合、子供達によって、教育者にしてもらっているような気がします。先日も、「僕、国語好きになったよ」と言ってくれた子がいれば、授業の終わりに、ちりとりとほうきを持ってきて掃除を始めてくれた子がいました。
それはかけがえのない時間の共有です。彼らの清らかな精神が、その場の空気を清浄することで、その清廉で美しく整った気持ちを模倣しようというムードで溢れさせます。やっぱり私の方が彼らに育てられているような気がします。今日もそんな日です。
チェーホフの言葉にこうあります。
「愚か者は教えたがり、賢者は学びたがる」
どうしても、指導するのが仕事ですから、教えることに釈迦力になり、ふと気づいてみると、何も学ばず何も変わらないのが教育者の多くかもしれません。しかし、変化の激しい時代にあって、多くを学び、成長していかなければならないのは教育者の側です。
やはり、本物と信じる教育者なら、よく学び、よく成長する人間であるべきです。私もまた常に自戒、常に研鑽です。