[2013年6月29日]
今でこそ、数学という学問は、子供たちがどう言おうとも、人類にとって欠かせません。何か引き合いに出すなら、空気や水と同じくらいの価値を持つライフラインと言ってもよいくらいです。
言うに及ばず、数学なくして、この人間の高度な文明と文化を維持することはできないでしょう。これまでの急速な科学技術の発展は、数学の存在とその進化があったからこそです。
その科学発展史の中で、人類最高の貢献者は、アイザック・ニュートンです。彼がイングランドに生まれたのは、1642年のことです。日本で言うと、江戸の初期の頃といったところでしょうか。たいへん優秀だった彼は、ケンブリッジ大学へ進学します。当時のケンブリッジ大学は、神学を中心とし、古典学、法律、医術などを学ぶことができましたが、数学や科学は主要カリキュラムとして盛り込まれていませんでした。
ところが、彼が二年生のときに、はじめてケンブリッジ大学で、数学講座が開設されます。超一流の数学者アイザック・バローが初代教授として赴任することになりますが、この出会いが、ニュートンの運命を変えるどころか、人類の歴史を大きく切り替えることとなります。
数学に目覚めたニュートンは、むさぼるように、数学や自然科学を研究します。そして、つい1687年、44歳のとき、「プリンキピア」を刊行します。人類史上はじめて、微分積分、力学、天文学を美しく整え、体系づけることに成功したのが、ニュートンであり、この希有な数学の天才は、数式を駆使するという論理的な方法によって、これまで信じられてきた、アリストテレスなどの学問の世界をひっくり返してしまいました。
こうして、宇宙の仕組みにしても、地球上の自然現象にしても、ことごとく数学で解明したことは、あまりに画期的であり、ヨーロッパの産業の発展に寄与することになります。おそらく、当時のニュートンをはじめとした西洋の学者たちの研鑽なくして、今の人類の発展はないはずです。
残念ながら、日本の数学の分野では、その当時、和算家の関孝和の貢献が大きいとは言われますが、スケールダウンを認めざるをえません。西洋の数学が、自然科学と結びつくことで、直接、産業の発展に影響を与えたのに比べると、日本の数学は、文化レベルの発展に寄与した程度だったからです。
さて、あまりにニュートンは段違いのレベルですから、目標にするにはおこがましい限りですが、ニュートンの成功以来、算数、数学の力は、ずっと求められ続けています。
しかし──日本の算数数学嫌い、理数離れは深刻です。どうにか、未来に生きる子供たちに、算数、数学の魅力を知ってほしいと願います。まさにニュートンが証明したように、この目の前に広がる形而下の世界を知る一番の方法は、数学です。
ただ今、当塾本八幡校では「算数・数学チャレンジプロジェクト」推進の下、「無料体験:算数・数学なるほど学習会」を展開中(〜7月31日(水)まで)です。
対象は、小学生から高校生までです。
ぜひ、この機会に、算数・数学のなるほど納得授業(文章題を図や絵で解く!)を受講してみてはいかがでしょうか。よろしければ、あっぷ指導会本八幡校までご連絡ください。