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個別・少人数集団の塾「あっぷ指導会」
船堀校(あっぷ船堀)

[2013年7月12日]

市川市本八幡の進学塾:文章を読まずに、解くウラワザ

 来週の土曜日に「都立裏ワザ対策講座」を実施しまします。たとえば、国語の裏ワザですと、文章を全く読まずに、設問だけで解く、読み解き技術を披露します。もちろん文章を読んでから設問を解くのが基本ですし、私自身の考えとして、文章を一度読んで、ストーリーの全体図を網羅する力を養うのが、本物の国語の読解だと認識しています。

 しかしながら、私の思いとは裏腹に、実は、県立入試や、大学入試、あるいは中学入試でも、文章を読まずに、解けてしまう選択問題があります

 かえって文章を読んでしまうと、深読みしすぎて、誤答するケースもあるので、この読み解きの技術はぜひとも獲得してほしいと思います。国語の読解問題は、シンプル・イズ・ベストです。深読み、考えすぎることが、思わぬ失点を招きます。

 ただし、もう一度繰り返し強調しておきますが、しっかり文章全図を把握しなければ解けない問題こそが、本物の国語の問題であって、本当のところを申し上げれば、設問を読んだだけで解けてしまう問題は、明らかに作問者のミスです。

 このミスをついて解くのは、裏ワザ中の裏ワザだということは認識してもらいながら、一方で現実的には、こうした問題が、たくさんあるのもまた事実であることは踏まえておいてください。

 なお、飽くまでも、今回は裏ワザの一つをご紹介しておりますが、そのほかにも、国語の読み取り技術ひとつ取っても、たくさんの技術があります。細やかな一つ一つの技術につきましては、当塾本八幡校の国語の授業にて、余すところなく伝授しますので、内部生の方々、ご安心ください。


【設問】
本を読むという行為は、この「ためらう=溜める」という心の動きを技として身につけるためには、最良の方法だと思う。とあるが、筆者が「最良の方法だ」と述べたのはなぜか。次のうちから最も適切なものを選べ。

ア 筆者への意見を心に留めながら多くの本を読むことで、いろいろな考えを吟味でき、思考の容量も増えて知性が向上していくから。
イ いろいろな傾向の筆者の本を読むことで、自分の感性のかたよりを把握でき、人の意見を聞くときにもためらうくせが身につくから。
ウ 多くの本をできるだけ速く読みこなすことで、一つの本に感じる違和感を溜めて次に進めるようになり、効率も良くなるから。
エ 嫌いな筆者の本でも無理して読み進めることで、心に溜まった反論や違和感を解消することができるようになるから。



【解答】


【解説】
「ためらう=ためる=深く考える」が最良の方法だと言っていることに留意。本を読んで、ぐっとためるとは、強く心に留めることであり、深く考えること。ということで、アが○。イについては、人の意見を聞くときにもためらうくせと言っており、そもそもためらうとは躊躇することで、最良とは言い難い。ウについては、速く読むことと溜める=深く考えるは矛盾。エについては、無理して読むことが溜める意ではない。