[2013年9月3日]
まさに、学習に夢中になる過程の中で、これまで見えていた感覚と、まるっきり異なる世界観へ切り替わることがあります。これを「ブレイクスルー」と言いますが、とにかく、思考のレベルが突き抜けます。
たとえば、当塾本八幡校のある高校3年生の生徒はこんな経験をします。科目でいうと、英語です。ご多分にもれず、彼自身、この日本で生まれたこともあり、日本語の固定観念が邪魔して、英語への苦手意識が強くありました。
どうしても、日本の入試制度において、英語から逃れることはできませんから、いかに英語を得意にできるかが問われます。英語を制覇することなく、受験を制覇できません。英語ができると相当のアドバンテージとなります。
仮に文系大学なら、英語の配点が他の科目に比べ高いということがあります。顕著な例ですと、慶應の法学部です。英語200点、社会100点、小論文100点という具合ですから、英語が不得意の時点で、まず合格することはありえません。また理数系の大学へ進もうとすれば、理数科目の難度が高いので、いかに英語で得点を稼げるかが勝負どころです。
さて、ブレイクスルーを達成したある生徒ですが、当塾本八幡校の英語学習メソドに従い、英文解釈の基本書を中心としました。とにもかくにも、英文を読む際、英文法に当てはめてロジカルに文構造を網羅していく方式です。
くれぐれも気をつけなければならないのは、英文法と英文理解を切り離さないことです。何よりも、英文法は英文を読み取るときの、道しるべとなることを重々意識しなければなりません。
この先の方法については割愛します(当塾の体験授業等で解説します)が、結果的には、あのもどかしい、日本語に縛られていた感覚から解放され、左から右へ英単語を見ていくだけで、そのままイマジネーションが脳の中で生き生きと躍動するようになりました。
同時に現代文の小難しい内容を読み取るよりも、ロジカルに構築されている英語の方がずっと簡単だと思えるようになりました。
また彼は、いわば、英語脳を獲得したことで、はじめて日本語との対比理解が可能になった成果も見逃せません。このように外側から日本語を見つめられるようになったことで、現代文の読み取りにも抜群の効果を発揮してくれました。
何せ、日本語しか知らないと、日本語が絶対的に正しいという先入観が働きますが、実は日本語はあいまいな言語で、本質的理解から遠のかせてしまいがちです。この彼にとっての大発見は、語学の向上よりも、物事を正しく整理して判断する力の養成に寄与したように思います。したがって、このときから、小論文も得意科目のうちのひとつになったことも付け加えておきます。
そして本年の夏も、この成功体験が続きました。英語の学習において、ブレイクスルーを得た生徒がいます。いかに英語を得意にするかが、合格最短距離の学習法なので、きっとこれから待ち受ける入試が極めて優位に展開するはずです。
やはり、英語を制覇することなく、受験を制覇することはありません。