[2013年10月21日]
かつて失敗ばかりを経験した人がいます。あまりに貧しく大学へ進学できなかったため、新聞社の採用試験に落ちてしまいます。それどころか、若い頃は、まともな定職すら就くことができませんでした。
この人物こそ、松本清張です。ようやく43歳にして芥川賞を受賞し、ここから切り返し、代表作「点と線」や「砂の器」など、推理小説の世界で黄金期をつくります。
またこんな不運な人生もあります。離婚後に生活苦となり、自殺も考えるほどの時期を迎えます。この人は、貧しいシングルマザーとして生活保護を受けながらどうにか困窮の生活を続けます。
その貧しい暮らしの中、ようやく書き上げたのが、あの「ハリー・ポッター」です。世界で最も人気のあるファンタジー小説の作者が、J・K・ローリングです。
さらには、こんな失敗ばかりの人生だってあります。経営していたガソリンスタンドが、倒産。その後レストラン事業に乗り出しますが、火災に見舞われたこともあれば、経営に失敗して多額の借金を背負いこみます。
彼こそが、カーネル・サンダースです。独自のフライドチキンの製法を編み出した結果、ケンタッキー・フライドチキン(KFCコーポレーション)創業者として大成功します。
何よりも、成功者の特徴は、成功までに多くのチャレンジと失敗を繰り返したということです。その意味において、彼らは成功者だというより、数多くの失敗者といった方が正しいのかもしれません。
そうすると、たくさん時間のある若者ならば、うんとチャレンジし、うんと失敗することです。とにかく夢中の気持ちを全開にしながら、チャレンジと失敗を重ねれば重ねるほど、ぐわんと、成功への道が開けるはずです。
たとえば、松本清張のように、あるいは、J・K・ローリングのように、あるいは、カーネル・サンダースのように──