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個別・少人数集団の塾「あっぷ指導会」
船堀校(あっぷ船堀)

[2013年11月16日]

市川市本八幡の進学塾:本質を見抜く直観と美しき選択

 直感というと、瞬間的に、感覚だけを頼りに物事をとらえることです。ここには、左脳による論理的考察はなく、インスピレーションやイマジネーションに長けた右脳の力がものを言います。一般的に、直感に鋭いのは女性だとされますが、「女の勘」などとして使われる、いわゆる「勘」と同じ意が、この「直感」です。

 そして、もうひとつのちょっかんです。こちらの「直観」は、瞬間的に物事の本質を見抜くことです。

 もちろん、左脳によって、一つ一つの情報を整理し、ロジカルに組み立てることで、真実を求める方法もありますが、この直観とは、私たち人間が進化の過程で獲得した人間の右脳に内在する力です。

 そもそも進化の過程をたどるなら、人類は道具を駆使する技術を覚え、同時にコミュニケーションのすべを獲得していきます。次々と、生活の質を改善させる道具を発明していく中で、個々の思考力を成長させ、さかのぼるに、サルだった時代から、この個が常に集まり、助け合うことによって、他の生物を圧倒していきます。

 何よりも集団生活が一人一人生きていく上で欠かせないことを知る人類は、今の現代に至る中で、何が生きるために得策で、何が生きるために不利かを経験し、学習していきます。

 およそ700万年前に、サルと分化し、そして直接の先祖にあたるホモ・サピエンスが20万年前に誕生してから、相当な長い年月を経て、今の私たちにつながります。

 その膨大な経験の蓄積によって、遺伝情報が組み立てられていくわけですが、その進化の中で、「直観」もまた育まれながら継承されていきます

 仮にも人間として生まれたのなら、生まれながらにして、特別に学習することなく、困っている人、弱い立場の人を見たら、どうにかして、助けたいと思うはずです。あるいは、幼少期にヒーロー映画をみると、正義の味方を応援したがります。

 何が人の集団の中において正義で、何が人の選択として、美しいか──実は子供のときから、私たちは、瞬発的に本質を見抜く力を備えています。

 おそらく、生き物の世界において、コミュニティーの力を武器とし、優位性を保ってきた私たちの祖先は、何か問題が発生して、何かを選択する際に、集団全体が最も納得できる判断を採用しました。こうした選択を何度も何度も繰り返し、その選択の情報を集積し、それぞれの右脳の中に、直観の能力を発達させていったに違いありません。

 したがって、学習レベルの低い子供の中にも、集団全体の納得をてことして、内在し続ける直観が備わっています。そして、大人になっても、この煌めく力は、自分個人にも、社会全体にも、大きな効果を生み出します。

 もしも何か問題が起きた時、もちろん論理的思考力も駆使するべきですが、人間にとって直観は威力抜群です。

 何が、人として美しい選択か、人生における美意識とは何か──この本質を見抜く直観力を頼ることで、きっと、人は正しい道を進むことができます。

 とにかく自分のわがままへ誘導するような屁理屈や邪悪、醜悪を止められないとしたら、それは教育を受けるよりも先に、精神の土台を整える必要があります。この精神の土台として強く認識するべき思考の一つが、この直観です。

 どうか、若き未来の可能性たちよ、決してダークサイドに陥ることなく、いつだって自分の行動への美意識、人生の美学をひしひしと感じながら、清らかなる正しい判断をしてください