[2013年12月15日]
戦国時代(中国)の思想家である孟子の言葉に、「為さざるなり 能(あた)わざるに非ざるなり」というのがあります。
「できないのはやろうとしないからで、もともと能力がないからではない」という意味です。
孟子のこの言葉に沿えば、能力がないとあきらめてしまう人間は、ただやろうと試みない怠惰な人間だということです。
そんな人にこそ、自発性を発火させなければなりません。
自発性という「自ら始める力」が、自分の将来を紡ぐすべての源となります。
そう言えば、ある時、生徒に勉強ができるようになるために、必要なことは何か、と問われたことがあります。
その時、三つの言葉を挙げました。
「自発」、「計画」、「推進」の三つです。
自ら発起する自発性の気持ちがあったとしても、無計画ではあたかも暗闇を歩くがごとく、どこへ向かうかあまりにも不知案内です。
したがって目的地までの道のり、時間配分を定め、作業効率を高める計画が、どうしても不可欠です。
そしてこの計画もつくって満足していては困ります。一度決めたらとことん推進しなければ、道半ばで計画は頓挫してしまうことでしょう。
受験期になると、決まって今の学習法あるいは自己の能力そのものに不安を持つ生徒が出てきます。そんな時の対処法は、きちんと計算されたスケジュールを作成し、後はこの計画を完遂すれば必ず志望校合格を果たせると強く信じ、自発の力をもってどこまでも推進することです。