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個別・少人数集団の塾「あっぷ指導会」
船堀校(あっぷ船堀)

[2013年12月23日]

市川市本八幡の進学塾:人生常に学び

 受験シーズンですので、どうしても受験生というくくりで話をまとめがちですが、学生であるならば、受験生に限らず、なすべき学業というものがあります。

 とかく間違いがちですので、ここで強調しておきます。受験期に学ばなければならないのは、本当は志望校合格を目的としているからではありません。真の目的は、進学先の新しい学習環境において、充実した学校生活を送れるように、当然備えるべき学習技術を習得する必要があるということです。

 したがって受験にありがちな、燃え尽き症候群を発症したのなら、それこそ本末転倒の話です。その学校で学習生活を送りたいから、入学を強く切望していたはずなのに、あたかも人生が終わったとばかりに、学びから逃避するなどということはあってはなりません。

 そしてもうひとつ指摘するならば、いえこちらの方が本題といってよいでしょう。学びは学生の特権ではありません。人として生まれてきたのなら、「人生常に学び」です。

 ある意味、学生生活が終わり、社会に出たときにこそ、これまでの学びを活用し、実社会において学びを継続させながら、仕事を推進しなければなりません。我々が公共と言う名の共同体で生活する以上は、それぞれが社会的役割を演じなければなりません。あるいは、仕事を行い、賃金を得ることで、我々自身や家族の営みを幸福へと導くことができます。このように個人が豊かさを求め仕事を進め、それが社会的役割と結びつくことで、血が体内でめぐるように経済活動は循環し、日本や地域と言う共同体そのものが成りたちます。

 これから大人になる学生たちはぐれぐれも理解しておくべきことがあります。我々人類が時には大型の肉食獣に食され、時には飢餓を乗り越え、この困難の長い歴史を経て、今の時代を謳歌できるのは、 脳の成長が他の生き物に比べはるかに進んだからです。人間の大脳新皮質のパーセンテージが高いのは、これまで祖先たちが学習能力をこつこつと培ってきたからでもあります。

 こんな風に人類の歴史観を述べると、脳を使うことにおいて大変な労力がいるとお思いになるかもしれません。しかし、我々の脳は実によくできていて、脳は学習能力を駆使し、知を獲得する際、ドーパミンという物質を分泌します。このドーパミンはいわば快楽物質ですので、脳は心地よい状態になります。しかも薬物とは異なり、副作用が一切ありません。それに考えてみてください。知的生命体である人間として生まれてきたのなら、知との巡りあいによる感動を得た経験があるはずです。たとえば、ジャーナリストの池上彰さん出演の情報番組が高視聴率をとるのも、人間に知性がある証左だと思います。

 では、どうして、学生たちの多くが、勉強嫌いになるのでしょうか。この疑問に当然答えなければなりません。それは、不承不承のやらされ仕事だからです。労役然とした学習は、酷使される奴隷を連想させるように、こんなにつまらない作業はないでしょう。

 だからこそ、自ら学ぶ気持ちが何よりも大切です。やらされているという気持ちでは、学習効果を高めることは困難です。

 さて、それではどうしたら、この自ら学ぶ自発性が育まれるかということになりますが、それは当校においてならば、担任講師たちの任務です。なるほど、と思わせる授業力が、子ども達の知的好奇心をくすぐります。

 言うなれば、学習をたのしむ気持ちにさせられるかが、担任講師の力量です。

 そして担任講師が次に子どもたちに与えるべきは、達成感です。子どもたちが一日の心地よい達成感を獲得し、また次の授業でモチベーションを高められるように、人間心理を計算し、どんなメッセージを子どもに伝えるか工夫が必要です。子どもたちが安心して、日々の学習を進めるためにも、担任講師の側が綿密な学習カリキュラムを作成することもまた、担任講師の大きな役割です。