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個別・少人数集団の塾「あっぷ指導会」
船堀校(あっぷ船堀)

[2013年12月29日]

市川市本八幡の進学塾:ムーアの法則と教育進化論

 1968年、ロバート・ノイス、アンドルー・グローブとともに、インテルを創業したのが、ゴードン・ムーアです。

 俗に「ムーアの法則」で知られる人物で、経験則として提唱したこの法則によれば「半導体の集積密度は18〜24ヶ月で倍増する」としています。すでに提唱から45年以上たちますが、コンピュータの演算能力のすさまじい向上度については、その正当性が証明されてきました。最近になって、さすがに、微細化が原子レベルに達してしまうので、ムーアの法則は臨界点に達するとの予測が出ているようです。

 いずれにしても、半導体の技術革新はめざましく、この進化に比例する形で、我々の生活様式も随分と便利になっています。何かの情報を集めたいと思えば、コンピュータでもスマートフォンでも簡単にアクセスして、知りたい情報を得ることも可能でしょうし、人へ伝えたい情報があれば、瞬時に世界の裏側まで配信できてしまいます。

 かつて、グーグルの創業者ラリー・ページは、ミシガン大学へ、700万冊の蔵書の電子化を申し出ます。そのとき、大学側には、一千年かかると一笑に付されてしまいますが、結果的には10年と経たないうちに完了へ至り、さらにグーグルは、世界中の書籍を電子化する作業を続けています。これについては、著作権侵害にからむ裁判に発展するという副作用が伴っていますが、どれほどムーアの法則による技術革新がハイスピードか、痛烈に物語っています。

 さて、世界の技術力については、「ムーアの法則」につながる形で、途轍もない進化を遂げていく中、確実に私たちの生活まで降りてきています。10年前と今とを比べると、ライフスタイルが大きく様変わりしていることを考えれば、当然教育のレベルも高まるはずなのですが、実際には日本の教育レベルは低下しています。今になって、ゆとり教育を反省し、新指導要領の下、国を挙げての教育改革に手をつけ始めましたが、一度甘えを覚えた公的教育機関がすぐさま変わることは困難のようです。

 やはり資本主義の競争原理に基づくならば、グーグルやアップルが競い合うことで優れた製品を世に生み出すように、民間の競争力こそ、教育レベルの改善に貢献するはずです。

 したがって、世に優れた人材を輩出したいと願う民間の教育者の方々と、切磋琢磨、競い合い、高め合うことで、より優れた教育環境づくりを目指していきたいと強く望みます。