[2014年1月4日]
今回は中国の道家思想書「列子」にある「多岐亡羊」のご紹介です。
漢の国の楊子という人物が、ある日羊を逃がしてしまいます。捜索を試みたもののあまりに分かれ道が多いため、結局のところ羊を見失ってしまったというお話から、生まれたのが、「多岐亡羊」です。
この故事から、「多岐亡羊」というと、(岐路が多いと逃げた羊を見失うことから、)学問の選択肢があまりに多いと、かえって真理を得がたいという意味で使われます。それが転じて、方針が多すぎると、どれを選んだらよいか思案に余ってしまうという意味にもなります。
生徒に指導する際、彼らをまさに多岐亡羊の楊子にさせてはいけません。善意だからといって、あれもこれも選択肢を与えすぎると、容量オーバーとなってしまうからです。
その生徒に合わせ、その日に習得できる量を見定めること、消化不良を起こさせないことも、あっぷの講師の仕事です。
さらに一週間、ひと月、学期、一年と長いスパンを見越す目線も必要です。「科目、単元別に優先順位を決め、計画的にその配分を、時間軸に沿った学習カリキュラムに盛り込むことで、効率的に修学できる」のが、当教室の特徴でもあります。