[2014年1月12日]
短兵急というと、あまりに急な様子、突然行動するさまを言い、批判的意味を込めて用いられます。
大辞林をひくと、「あまりにも短兵急な話で対処に困る」「短兵急に結論を急ぎすぎる」などと用例が出ています。
古くは、南北朝時代の軍記物語「太平記(1368〜1375の成立)」に「官軍弥(いよいよ)勝に乗って短兵急に拉(とりひし)ぐ」「敵三千余騎の真中にて取篭て、短兵急に拉(とりひし)がんとす」などとあり、この場合は、短兵(刀剣などの短い武器)をもって急激に攻める意味して使われています。
学生なら、それこそ、短兵急に一夜漬けの学習で、どうにかなるものではありません。まさに学問に王道なし(簡単に学ぶ方法はない)の言葉が示す通りです。
短兵急とは反対に、長期的展望を持ち、日々是決戦とばかりに地道な学習を完遂したならば、道は開けます。入試日差し迫るこの時期にこそ、当教室の勤勉な受験生を見て、特別思うところです。