パソコン版を見る

個別・少人数集団の塾「あっぷ指導会」
船堀校(あっぷ船堀)

[2014年1月16日]

船堀の進学塾:充分準備をして機会を待つ

 前漢時代、武帝が皇位に就いていた頃の話(出典『史記(李将軍列伝)』)です。

 とても武勇に優れたことで知られる李広将軍は、異民族の匈奴征伐の任に当たります。敵兵四万騎に対し、李広の軍勢はたった四千騎です。猛然と襲いかかる匈奴軍を前にして自軍は多くの兵を失い、矢も尽きかけます。

 歴戦の勇の李広はこのような絶体絶命のピンチにあっても最善の策を練ります。全軍に「合図があるまで、攻撃の手を止めよ」と指示を出し、残りの兵に弓を引き絞らせ、合図を出せばいつでも一斉に矢を放てる状態で待機させます。

 すると、多勢に無勢とばかりに匈奴軍が一気呵成に襲いかかります。李広は冷静に状況判断し、絶妙なタイミングで、放ての合図を出します。そして自ら放った矢が見事匈奴軍の部隊長を射抜き、指揮系統を失わせることに成功、忽ち敵兵を大混乱に陥れ、形勢逆転します。

 この故事(充分に弓を引き絞ったままの状態を保つこと)を原義とするのが、「満を持す」または「満を持する」という言葉です。現代ではもっと広義に、「充分準備をして機会を待つ意」として使われます。

 準備をすると言えば、受験生です。入試に備え、日々の学習に励む受験生にこそぴったりきます。
 ぜひとも満を持して、入試日を迎えてほしいと願います。