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個別・少人数集団の塾「あっぷ指導会」
船堀校(あっぷ船堀)

[2014年1月18日]

船堀の進学塾:間違いから学んでこそ学習

「万学の祖」と称され、中世ヨーロッパの学者たちから熱い信奉を受けたアリストテレスですが、この人類史にのこる天才も、いくつかの間違いを犯しています。

 そのあやまちの一つは、紀元前4世紀から16世紀までざっと2000年もの間、人類が真実と信じてきた天動説です。
 16世紀にようやくコペルニクスが提唱したのが地動説ですが、まだこの時代には宗教上の問題と画期的学説を受け入れる社会でなかったこともあり、ローマ教皇庁に禁止されてしまいます。

 その後ガリレイが地動説に有利な証拠を数多く見つけたものの、宗教裁判にかけられ、異端の判決を受けます。この裁判で幽閉生活を余儀なくされ、長女の死去後両目を失明したガリレイでしたが、「それでも地球はまわっている」という考えは首尾一貫し、70歳を過ぎても、古いアリストテレス理論を打ち壊す実用的科学への関心は薄れることがありませんでした。目は不自由でも依然衰えを知らず弟子に口述筆記させて『新科学対話』などを出版しています。

 そんな天才ガリレイもまたアリストテレス同様、間違いを犯しています。惑星は、太陽をひとつの焦点とする楕円軌道上を動くとしたケプラーの法則に真っ向反対し、「いかなる天体も完全な円を描いて運動する」と主張し続けました。

 またケプラーもその後のニュートンもまた偉大な科学者ですが、誤った学説を挙げることがあったようです。

 要するに何が言いたいかと言うと、どんなに 才知にたける者であっても、人間であれば間違って当然だということです。

 だから我々凡人が間違って当然でしょうし、一つや二つの間違いにくよくよすることはないのです。大切なことは、失敗に気づき、失敗を教訓とし、これを糧とすることです。

 間違ってこそ、学習です。間違いから学んでこそ、学習です。